メロディもコーラスもキレイだし、ラッセルのギターもブルージーで痺れます。チョッと古臭い感じの演奏スタイルかもしれませんが、でも、どこか新しい感じもします。HimalayanはBand of Skullsの現時点での最高傑作だと思います。欲を言えば、Be Mineもアルバムに収録して欲しかったと思います。国内盤がないのも残念です。
個人でヒマラヤでフラワーウオッチングするというのはためらいがあります。日程・ルートが長い、公共交通機関・道路が未発達、インドの暑熱、めしがまずそう(カレー攻めか麦こがし攻め)ここまではなんとかするにしてもアボーンの危険が。高山病、鉄砲水、道路未整備による交通事故、強盗、インド亜大陸側、マラリア・コレラなど伝染病、害獣・毒蛇、テロ・ゲリラ、中共側、反日・反政府暴動。日本ではなんでもないけが、病気が救急体制・医療設備不備のため命とりに。著者はこんなヒマラヤの隅々にわたって20年以上も植物生態写真を撮りまくっているのだから尊敬に値します。亜熱帯低地から標高6500mの高山帯上部まで1800近い種がきわめて鮮明なカラー写真で紹介されています。いずれをとっても被写体の鮮度、構図、採光、ピント文句のつけようがありません。ヒマラヤの高山帯の規模は島国とは桁違いに広大といってもパッと出かけて全部が全部このような瑞々しい状態で楽しめるとは到底思えません。さすがに日本の植物で類似種のないものがあります。モリナ科、ノウゼンカズラ科、シュウカイドウ科、タデ科ダイオウ属、ムラサキ科オキノカリス属、ケシ科メコノプシス属、ユキノシタ科ヒマラヤユキノシタ属、キンポウゲ科オオヒエンソウ属・パラキレギア属など。類似種があるものでも日本種にはない花色のものがあり目をひきます。さすが大陸育ちで強壮な感じがして繊細な趣きには欠けるものがなかにはあります。本書さえあれば軟弱者はむりして会いに行かなくてもすみます。
メロディもコーラスもキレイだし、ラッセルのギターもブルージーで痺れます。チョッと古臭い感じの演奏スタイルかもしれませんが、でも、どこか新しい感じもします。HimalayanはBand of Skullsの現時点での最高傑作だと思います。欲を言えば、Be Mineもアルバムに収録して欲しかったと思います。国内盤がないのも残念です。
スワミ・ラーマによって書かれた「聖者を訪ね歩いた自叙伝」なので興味本位で購入しました。筆者がスワミ・ラーマの名を初めて目にしたのは、インドの著名な僧プンジャジの教えが書かれた
『覚醒の炎 プンジャジの教え』でした。その中ではラーマが西洋の科学者らの脳波測定(
瞑想実験)に協力していた話しが書かれてありラーマ自身が精神集中の熟練者だというイメージを持ったものです。
瞑想はスポーツと同じである程度の期間練習を行えば誰もが同じように上達するといわれていますから、ラーマはかなりの熟練者なのでしょう。
さて本書はインドの聖者らや
スピリチュアルな教えの王道についてラーマ自身が“ かなり綿密に調べて ”書いた内容だと思います。実際の神話・創作含めラーマが実際に見聞きした体験したかどうかは知るすべがありませんが「硬派な
スピリチュアル本50冊分くらいを1冊にまとめたアドバイス集」のような印象になっています。
ですが率直に言って本書に著述された話しは「奇跡譚」の連続で“全てを鵜呑みのまま信用することはできません” でした。例えば「ラーマは雨宿りで洞穴で一晩過ごした。しかし、その洞穴は虎の棲家だった。そしてそこには仔虎がおり、ラーマはその仔虎に母虎と間違われた。外に出ようとしたら母虎に遭遇して襲われる事なく過ごした」。筆者は動物の生態を知る事が好きでムツゴロウさんの番組などを観ていた世代ですが、ムツゴロウさんでも猛獣にじゃれつかれて死ぬ想いをした事などを映像を観て知っています。野生動物、それも仔虎を守ろうとする母虎は狂暴になりますからラーマの話しは創り話ではないかと疑いながら読みました。
本書を読み終えた後、スワミ・ラーマを詳しく知りたいと思いウェブで調べていると、ラーマが教団内で様々なスキャンダルを起こして訴訟を起こされて賠償金180万ドルの判決が下されていた事を知り、少々残念に思いました。例えば「女性信者への過去世の縁をほのめかした性的強制」「性的暴行」「僧侶でありながらインドに妻子を持ちアメリカ女性信者に隠し子の存在」等。絶対権力を持ったグル(導師)が起こしてしまう典型的な堕落例(オウム真理教の麻原が思い浮かぶ)です。
「ラーマは『聖者』だったのか」
というウェブサイトが大変貴重な情報をまとめています。
実に硬派な
スピリチュアルな内容が書かれているだけに「実際の姿」とラーマ自らが創り上げた「虚構の姿」の2つの顔を対比して見ることができて大変に参考になりました。「
スピリチュアル本に書かれたことが全て真実ではない」というインド聖者好き読者の教訓にもなると思います。
筆者が知る話しで書かれているものではありませんが、インドの覚者といわれているクリシュナムルティにも愛人がいた話しがあります。またバグワン・ラジニーシ(和尚:OSHO)にも数えきれない程の訴訟が存在します。そのような事からみて〈聖人君子の霊性の師〉を見つけることがいかに難しいかを改めて身につまされる思いがします。筆者が知る霊性の師で安心して勧められるのはダライ・ラマ14世
『ダライ・ラマ自伝』とダスカロス
『ストロヴォロスの賢者』くらいです。
本書で紹介されているラマナ・マハルシ(or マハリシ)
『あるがままに ラマナ・マハルシの教え』,オーロビンド・ゴーシュ
『抄訳 神の生命 霊的進化の哲学』らにはスキャンダルはありません。ラーマが本書内で紹介した聖者や
ヨガ行者の紹介本として読むこともできます。