Macユーザーにとって、MS Officeは良きにつけ悪しきにつけWindowsユーザーと付合う為にはなくてはならないものでした。思えばWin95が発売された頃から、少なくとも私にとってはMS Officeはそのような「必要悪」(というと語弊がありますが)として購入せざるを得ないソフトウェアでした。
結果、Office98以来ずっと使ってきましたが、正直これまでのMac版MS Officeはあまり品質が良いとは言えず、新バージョンが出るたびに「今度こそ」と期待しつつもいざ購入すると「やっぱりだめか」とため息をつく状況でした。私にとって、Mac版OfficeというものはWindowsユーザーとファイルをやりとりする為の「ファイルコンバーター」であり、決してこのソフトウェアで仕事をフィニッシュさせるものではない、というのがこれまでの実情でした。
そんな私にとって、Mac Office 2011を評価する観点は、(1) ファイル互換性、(2) レスポンス の2点です。この観点からすると、今度のOfficeは歴代でNo.1の出来の良さだと思います。皆さん仰ってますが、やはりVBマクロが再度サポートされたのは大きいです。2008では開けなかったExcelマクロつきのある特定のファイルがオープン出来るようになりました。しかもそのファイル、旧2004でも開く際に毎回エラーが出つつ、なんとか開けていたのが、2011では一切エラーが出なくなりました。おそらくマクロの互換性も改善されているのでしょう。ちなみに2008は
英語版テストドライブで試用して上記ファイルが扱えなかったので、はじめて購入をパスしたOffice製品になりました。
PowerPointでも、相当複雑なレイアウトも崩れる事なく再現される割合がかなり向上しています。レイアウト的な互換性・再現性の向上も過去最高ではないでしょうか。
私の観点では、機能の豊富さ、操作性、バグの多い少ないは、あまり問題にはなりません。これだけのソフトなので、たとえWindowsで使っていてもバグはあちこち出ますし、機能が使い切れないのは同じです。また、操作面での互換性も、Windows上の歴代Officeでもバージョンによって色々操作が異なり苦労することがあるので、MacとWinとの間でだけ文句を言ってもしょうがないと思っています。
結果、少なくとも私の使い方の範囲では、2011はこれまでのOfficeの中では一番の出来だと思っています。値段も昔のOfficeと比べると驚く程安くなっています(iWork効果?)し、今回は、パスせず買ってよかったと思っています。