長谷川一夫の三百本記念として作られた作品であると同時に市川崑監督にとっても初の時代劇だそうだ。
まず役者が凄い。
長谷川一夫、 山本富士子、若尾文子、市川雷蔵、勝新太郎、船越英二という曹操たる面子が揃い、この人達を見ているだけでも楽しい。
特には山本富士子の美人というだけでなくその存在感に惚れ惚れした。
後は市川崑監督の独特の映像美に酔いしれたってところだろうか。
暗闇、光、それと艶やかな色彩、こういったものを縦横無尽に使いながら、カッコイイ構図と大胆なカット割りで作り出す映像美のなんと美しいことか。
今の時代に観ても古臭くないし、まず持って色褪せない品の高さがあると思う。

書店になかったので、ネットで注文しました。ほとんどのものが揃うので、よく利用します。内容も面白かったです。