フラッシュマンの劇場版第2作。1作目が劇場オリジナル作品だったのに対し、こちらはテレビシリーズ第15話・第17話・第18話を再編集したブローアップ版になります。ザ・ズコンダとの戦いでフラッシュキングが大破する第15話のクライマックスから始まり、戦隊シリーズ初の2号ロボが登場する第17話・第18話の前後篇へと続く構成になっています。30分ほどの内容です。
ヒーロー側の新戦力だけでなく、新たな敵サー・カウラーの登場など、シリーズのターニングポイントとなる必見のエピソードです。
1958(昭和33)年10月30日(金)夜10:00〜11:40まで、『サンヨーテレビ劇場』の一作として放映された『私は貝になりたい』をDVD化したもので、これが初パッケージ化となる。
ラジオ東京テレビ(現在のTBS)が制作し、同局を含む数局で同時ネットされるや大変な反響を呼び、
タイトルは流行語となり、この年の芸術祭賞―現在の芸術祭大賞―を受賞。翌1959(昭和34)年には同じフランキー堺さん主演、そして脚本を執筆した橋本忍さんの初監督により、東宝で映画化されている(
DVDあり)。
こうして、なかば社会現象のようになった『私は貝になりたい』だが、冒頭からおよそ34分ちょっとのところまでが録画、そこからラストまでは生放送。
しかもこの当時のVTRは編集が不可能だったため、録画部分も事実上、生放送とほぼ同様の収録であり、全編を通してただならぬ緊張感が漂っている。
平凡な床屋のおやじさん・清水豊松が、兵隊にとられ、「捕虜を殺せ」という上官の命令に従った―結局、豊松にはできなかったのだが…―ため、敗戦・帰還後、あまりにも過酷な運命の渦へと巻き込まれてゆく………。
これまで、59年の映画をはじめ、他のどれも観たことがなく、このドラマ版も完全な形では観たことのないオレだったが、どんな風に展開する物語か、だいたいの事は知っていた。
にもかかわらず受けた衝撃は大きく、そしてやはり何度となく、泣かずにはいられなかった。
とりわけ、効果的に使用されている「神ともにいまして」の響きには、胸がえぐられる思いがした。
この時、戦争が終わって、まだ13年。
ドラマの
スタッフ・キャストのうち、大部分の方々が戦争を知っていた、ということが、このドラマに与えたリ
アリティーやその重みに、ふと思いをはせた。
“テレビドラマの金字塔”として、一度は観ておきたい不朽の名作である。
なお、59年の映画のため書かれた、ある方のレビューの文中に「ドラマ版は完全な形では残っていない」とあるが、このドラマ版の後半部分は生放送だったが録画保存されていたため、今日でもこうして全編を観ることが可能となっている。
本作はまた、TBSのアーカイブに残されている、最古の番組映像資料でもあるという。
ちなみにフランキー堺さんはこの後、1961(昭和36)年秋にも『
世界大戦争』で、抗うことのできない悲劇的な運命に翻弄される小市民を熱演している(
期間限定の廉価版もあり)。
収録は本編のみ・約91分30秒。チャプターは7つあるが、メニュー画面から選択はできない。
画質はそこそこ、音声も比較的クリアだが、一部のセリフに聴き取りにくいものがあるため、搭載されている日本語字幕―ON・OFF可―を表示させてごらんになると、よりじっくりと味わえるかもしれない。