ドリームワークスではなくアンブリン時代の
スピルバーグの80年代に監督、制作した
スピルバーグ映画っぽくなる要素を散りばめような作品。
どっから見ても
スピルバーグっぽいのに、最後までハリボテ
スピルバーグ映画の印象が拭えなく、面白くなるような要素が一杯あるのに、最後までそれほど面白くはならないという微妙な作品になっている。
個人的には80年代アンブリン作品の象徴的シーンと思う、夕暮れの郊外を少年がモトクロス自転車で走り抜けるのをクレーン移動撮影するまで入っている。
時代背景も79年にしたり、自主映画を制作していたりと何か意味がありそうで、対して効果を挙げていない設定も多い。
どうも軍隊を絡ませた故に、主人公達が積極的に動いて物語を動かしていくというよりは、軍隊の動きにただ右往左往するだけの主人公になっているのが盛り上がらない要因のような気がする。
ノスタルジーな風景を活かしたロケシーンといきなり最近の雰囲気になってしまうVFXシーンもチグハグな感じを与える。
ラストの少年の母親のペンダントを離して宇宙船に吸い込まれるシーンも、少年の自立を表現したいのだろうと分るが、それがあの宇宙人ではそういう意味にはならないのではないかと観客の方が困惑してしまうため、感動のシーンのはずが物凄く冷めてしまうのだな。
エイブラムス監督の
スピルバーグへのリスペクトは大いに感じさせられるが、やはり80年代の
スピルバーグは到底越えられないという印象のみが残る。