2006年のTV放送時には前シリーズまでのキャストを一新するなどしたため、ケータイ刑事ファンの間で様々な議論を起こした銭形雷シリーズではあったが、全体的に観れば非常に優れた作品が多いことに気が付くはずです。
特にこの2では芸達者な役者がゲストで顔を揃えているし、遊び心満載なケータイ刑事シリーズらしい脚本と演出に加えて、前作までのネタをオマージュ的に入れてあったりして、本家銭形四姉妹からのファンなら確実にクスッさせられる。
だからと言って前作までの貯金に頼るのではなく、雷からの新相棒国広富之さん演じるトミーのすっとぼけ加減が1よりもパワーアップしており、次の次女以降のシリーズでの活躍も大いに期待したくなる。
そしてなによりも主演の小出早織さんが魅せる、時にサディスティックで、時には天使のように微笑むという表情でのお芝居の幅広さには脱帽。
数々の有望な若手女優を起用している丹羽多聞アンドリウプロデューサーが、一度断られたオファーをもう一度出したのも頷ける。
それはともかく、2が全シリーズ的にも安定したBOXになっているのは間違いない。
個人的にはケータイ刑事シリーズの2007年時点の集大成だと思います。
銭形4姉妹のシリーズが終わり、今度は彼女達の従姉妹の「銭形雷」ちゃんが登場‥! ‥放映されてから数話観させてもらったが、最も「違和感」が拭いきれないシリーズになってしまった‥。主役の「小出早織」ちゃんは、前作の「零・
夏帆」ちゃん、その前の「舞・堀北」ちゃんに較べれば演技は上手いけれど、「雷・小出」ちゃんというキャラは「人を惹き付けるもの」がシリーズ中最も劣っている。「カワイくない」とは言わないが、演技の際の表情が乏しいし、台詞まわしも単調‥。「愛」、「泪」が上手すぎたのもあるが(「愛・
宮崎あおい」ちゃんの犯人が犯行動機を語る時の「やりきれない」表情、仕草は絶妙!)もう少し何とかならないもんか?(2ndシリーズになっても、ほとんど進歩なし!)相棒の「トミー」も前の山下、草刈に較べ「スタイリッシュ」さに欠けて、小出ちゃんとの掛け合いもテンポが良くないし‥。まだ新作「ケータイ刑事シリーズ」としてのスタイルを模索している感じがあり、回を重ねて良くはなってるけれど、ソレまでの設定、キャストを一新しての「新生ケータイ刑事」としては「力不足」は否定出来ない作品だ!‥制作
スタッフのマンネリ感も作品の出来栄えに影響している感じだなぁ‥。ソレまでのシリーズを忘れて観ればそれなりに評価できるが、それでも「高得点」はやれないな‥。シリーズファンとして複雑な気分です‥。