依然読んだ他の作品と内容は同じでした。
恐れ多くて「芝浜」については、皆コメントしたがらない。この伝説の「芝浜」については、今まで様々な書物などで、その凄さが語られてきた。この「芝浜」の入ったDVDが発売されると知ったときから、何ヶ月も楽しみにしていた。今は観てしまったあとの虚脱感がある。もし、前情報なしで何の先入観も持たずに、いきなりこの「芝浜」を観てしまったとしたら、その感激は相当なものだったに違いない。「百八つ・・」あたりから、ボルテージは一気に上がり、最後の談志自身、言葉にならない様子まで含めて名演なのだろうと思う。2001年版の「芝浜」のDVDも良いが、これと観比べると、今回はそれを上回り、前半感情を少し抑えぎみな分、本当に良く仕上がっていると感じた。
「らくだ」が最高! これ見るだけで十分元がとれますよ。
立川談志、吉川潮「人生、成り行き-談志一代記」を読了。立川談志の生涯を吉川潮が聞き取り、表した書です。立川談志が亡くなり、彼に注目が集まっています。彼の「落語は人間の業の肯定である」という哲学がうっすらとわかる書であります。彼の考え方や落語論の一端が垣間見れます。談志を知る入門書でしょう。談志に興味がなくても楽しめる作品です。一人の落語家の伝記と思って読み進めることが出来ます。
談志は大げさに言えば、落語の神様が作り出した奇跡なのかもしれません。ここまで芸に純粋な人を知りません。そして粋を大切にする人です。この感覚って現代人に理解されるのかどうかわかりませんが、男なら心に留めておきたい事柄だと思います。そのよなことを考えさせてくれる優れた書です。
晩年の立川談志が、書き残し、言い残した、周囲の人々と同時代の人々に遺すべき言葉、その考えの断片を拾遺した一冊です。 立川談志という生き方が、落語という空間を得て開花し、また波乱を巻き起こしたその真意・真相の断片が語られる。 談志が遠くから憧れ、近くから見た談志以前の名人上手の落語と生き方が語られる。 特に、師匠と弟子の関係が、「落語を保つ」をキーワードに縦横に語られる。 初めての談志体験の方には不向きな一冊と思われる、他を当たってから読むべき順番が来るものと思われる。
|