この本を読んで実感することは、実に言語が豊饒だということだ。
　ちょっとした日常の表現が、越前の方言の魅力とあいまって細密に、甘美とも言える世界を形作っている。
　特にはっきりした筋もない作品世界が、むしろ生き生きとしていて読んでて心地よい。
　また、伊藤博文暗殺とか皇太子行幸とか、広告といったかつての日本の姿を浮かび上がらせるあれこれがあるのも読みどころだ。
　子供の「いじめ」もあったことが分かる。いじめられていた女の子を中学生になって思い出すところも味わい深い。
　作品は話者が中学に入って、じょじょに大人になりそうなところで終わるのである。ゆえに子供の文学としても存在感がある。

監督としてデビュー作であり代表作であります。アニメとして動きの楽しさとドラマのたのしさを併せ持つ作品です。ギガントの初放映をたまたまテレビでみたのですが、小さなテレビの画面が映画のスクリーンかと錯覚するような興奮を覚えました。町を割りながら発進するギガント。それを素手で落とすコナンもコナンですけどね。あと忘れられないのがラナとの水中キス。ありえないとか理屈こねることがむなしくなる位完璧な演出です。"

　今から子供たちの喜ぶ顔が眼に浮かびます。注文しました。楽しみです。

特に『村の家』から書かれた時代の民主主義の未熟さを感じます。現代からみているからそう感じるのかも知れないですが．．．。