強大で邪悪なる”帝国”軍に翻弄される正義の味方”共和国”軍、storyはstar wars 風です。それだけでもgreat!。おもけに
オリハルコンの剣は、まんまライトセイバー。元祖はこっちです。準備不足、シナリオ練り不足、説明不足が惜しい。放映当時ヒットしなかったのもまことに残念。しかし、数々の欠点、粗以上の一種魔力があるアニメだと思います。その魅力は永遠です。このアニメで人生変わった人も結構居るのでは。
アニメの歴史に偉大な足跡を残した作品を、再度見たくて購入。
劇場公開版(前編)
VHS販売分(後編)
「青いトリトン」
の三編を同時に堪能できるDVD。
リアルタイムでトリトンを観ていましたが、テレビ版とはストーリーが若干変えてあり、第1話でポセイドンの手下の半魚人に養父母が殺されたエピソードなど省略されています。
また、テレビ放送の時には、虫プロが倒産して東映動画が制作する事になるなど、様々な経緯で手塚治虫さんの名前はオープニングにもエンディングにもありませんでしたが、このDVDには明記されています。
全体的にシーンをナレーションで繋いだ感じですね。
この作品がテレビで放映された頃、テレビ番組の主流はピカレスク物(悪者を主人公にした作品)であった事と、
全共闘の敗北を背景にしたラストシーンは、勧善懲悪しか知らない子供達には異質過ぎて理解できず、
アニメ史に於いてエポックメーキング的な本作の人気は、番組終了と同時に消えてしまい、一般的な評価が低かった作品でした。
その為か、ラストは大きく描き変えられているのですが、これで良かったのか悪かったのか‥‥?
テレビ版のラストは、トリトンが『全部嘘だぁ〜』と絶叫し、後味の悪い終わり方をしていて、それが良かったんだけど、
それを無理やり妙なパッヒーエンドにしています。
本作は少なくとも、ただのテレビ版の総集編ではありませんよ。
しかしながら、西崎義展さんという人は「
宇宙戦艦ヤマト」の時も、最初と最後で話が矛盾している事を指摘されると、『面白ければそれでいいんだよ』みたいな事を言う人だったから、仕方ないのかなぁ。
蛇足ですが、テーマソングを歌っていた「ヒデ夕木」(ひで・ゆうき)さんは「日立の樹・この木なんの木♪」を歌っていたことでも知られていますが、早逝されました。
当時のTVアニメは、テレビ局そのものが少なかったせいもあるが、現在ほど多様化、個別化したものではなく、同世代ならば誰でも見ている、知っている作品が多かった。個人的に思い入れが深い作品を挙げるとすれば「
科学忍者隊ガッチャマン」と「マジンガーZ」、そしてこの「
海のトリトン」ということになる。手塚治虫の作品でありながら、手塚治虫自身もこの作品について言及することは少なく、アニメ史においても顧みられることのない作品だが、これ以前にも以降にも、海洋を舞台にしたこれほどスケールの大きい作品はなかったような気がする。