キス1:美しいブルーの海辺で、自分の想いを告白して泣き出す桐島にそっとキスをする遠藤。また泣き出す桐島。女の子ってとってもリリカルなの!? 私はこのシーンが大好きである。
キス2:桐島の部屋で、会話が途切れ、今度は桐島から。極めて自然な流れながら、桐島の不器用さがまたいい。
キス3:夏休み、遠藤は昔の男の所へ。遊んでもらえず(?)おもむろに絵を書き出す。そもそも遠藤に借りたセザンヌの画集の静物画に啓発されたものだが。セカンド・ベストであることの、悶々としたやるせない心のブルーを筆に託す(わけではないと思うが)如く、
美術室にこもる。そこへ遠藤が、無理矢理キスをしようとするが撥ね付ける。この瞬間から、大人びた遠藤がイニシャティヴを取っていたのが、桐島と力関係が逆転するのはおもしろい。
キス4:海辺で朝を迎え、「遠藤はそのままで遠藤だよ」と実存的な発言の後、仲直り(?)のキス。かつてこれほど美しい女の子同士のキスシーンがあったろうか?「テルマ&ルイーズ」のラストシーンにも匹敵する美しいものだ。
4回のキス・シーンだけに言及したが、他にも見所はたくさんある。存在そのものがユーモアとも言える
市川実日子、どこか憂いを秘めた
小西真奈美の眼差し、脇役の
今宿麻美もいい味を出している。
簡単に言えば、「らしさ」なのだが、一途に相手のことを慕いつつ、自己のアイデンティティにこだわったセリフにもすごく好感がもてる。
まぁとにかく
猫が可愛い。沢山
猫が出てくる。
そして全編に渡って漂うゆるーい雰囲気。
動物映画にあるような、このシーン撮影をする為に動物に無茶させたんだろうな…
っていう人間のエゴを感じるシーンもあまりないので、安心して観賞出来ます。
確かにリ
アリティが無い所は沢山あるけど、
そういう事を求めなければ
猫好きの方は絶対楽しめます。
ゆるーい。
御法川修監督作品。
70分の短い映画だが、十数分の5編の短編集である。
8ミリフィルムで撮影された、粒子の粗い映像が、懐かしさと身近さを感じさせる。
もし、ひとつの話が、退屈で飽きてしまいそうになって観るのがつらくなっても、その頃にちょうどその話は終わり、次の話になるので、興味をなくしてしまうことはない。
観る前に、松田美由紀と
松田龍平の、初の競演と聞いたが、2人はそれぞれ別の話に登場し、同じ話の中には登場しない。
なんか毎日、嫌なことの方が多いような気がする。
醜いものばかり見せられて……。いや、もちろん、逆の立場で言えば、僕も人に醜いところを見せているのだろう。
でも、すべてが醜い訳ではない。ときどき、いやほんのたまにでも、美しい瞬間がある。
世界はときどき美しい。
そうなんだ。
そんなことに気付かせてくれる。
日常に疲れた心を癒してくれる。
手許に置いて、ときどき観たい映画である。
「幸せな結末」の翌年、突然リリースされた大瀧詠一プロデュースによる市川美和子のデビューシングル。
「ポップスター」という
タイトルから、きっとドリーミーなガールポップ路線と思いきや…イントロのギターも軽快な「お先にどうぞ」や「星空の
サーカス」タイプのノベルティサウンド!
最初はえっ?!とびっくりしましたが、なかなかどうして、久しぶりに大瀧さんのロックンロール魂が炸裂した痛快な1曲となりました。
左右に分かれた村松氏vs鈴木氏のギターバトル、
ナイアガラがどうとか全く気にしてない市川さんのボーカルもいい。
今にして思うと、1995年から1999年までは毎年大瀧さんの新作が聴けたんですね。
いい時代だった…。
カッ
プリングのカラオケは、じつはギターの音が大きめの別バージョン。
エピックソニーからのリリースでしたが、そこはやっぱり
ナイアガラ印。