最終巻。どうなるのか気になっていて、やっと手に入れました。
せつない。その一言です。玄太の正体がわかり、いろいろと哀しい出来事も起こり、せんせいの身にも…。
綱吉の生類憐れみの令については、ただの悪法ではなく背景にいろいろな事情があったのだということが最近わかってきているようですが、この物語もまた、現実ではないものの、一つの背景が描かれた作品だったと思います。元々は2巻の予定だったそうですが、4巻での完結。もう少し読みたかった気もしますが、ここでまとまり良く完結したのも良かったかなと感じます。できればこの先が知りたくなる、そんな余韻の残る作品でした。
後書きで、作品についての篠原先生の思いが語られています。
咲哉という新しい仲間も登場し(1巻のあの人がそうなのだが)、ますます面白くなってきた2巻。
江戸に限らず、人ならぬ存在が案外多いとわかってきた。しかし、「それ」らを恐れることなく差別することなく共に暮らしている人々が多いところがいい。そうして、将軍に対する不満を持つ存在の画策。隠密の「せんせい」と進之介、仲間たちは…。せんせいと共に暮らすおふうと玄太の生い立ちや正体もまだわからない。気になる。
これは、小学生向けの授業研究という設定の為、 非常に解りやすく纏まっています。
解りやすく、文章も簡単ですが、内容はしっかりしています。
資料としても十分参考になりました。
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