素材はビニル系のシールに型押しで凹凸をつけて、コーティングパターンを一応再現されていますが、
なんとなくメリハリがありません。
また、裏面に糊がついていますが、接着剤で補強しないと後から剥がれてくる恐れがあり、経年変化で
模型完成後にシートが劣化したり縮小する可能性も考えられますので、パテを使った従来タイプでの
コーティングをしたほうが良いかもしれません。

北野監督の「愛」に対する冷徹な洞察力に震撼した。

脳科学によれば、人を愛すると脳の機能の一部が停止して損得勘定で行動できなくなるのだそうだ。だから社会的地位も財産もなく容姿が優れてもいない人を、私たちは狂おしいほど愛してしまうことがある。損得勘定から離れるからこそ、愛は人を惹きつけるし美しくも見える。しかし愛は人に人生を踏み外させ、あまつさえ生命を奪ってしまう危険性さえ孕んでいる。誰かを深く愛したとき、人はまるで人形のように自分を制する術を失ってしまう。

この映画では、三つの物語が並行し進む(以下ネタバレ含む)。

＜物語１＞
松本は、出世のために恋人の佐和子を振って別の女と結婚ようとしてしまう。松本が佐和子の愛の深さに気づいて後悔したときには、もう遅かった。佐和子は、薬物を大量に服用し廃人になっていた。松本は佐和子と二人でホームレスとして各地を放浪する。それは松本の佐和子に対する愛の表現であり、贖罪でもあったのだろう。現世に居場所を見つけられなかった二人は、悲劇的な運命を辿り、最終的には冥途へと堕ちていく(ちなみに冒頭の浄瑠璃は近松門左衛門作『冥途の飛脚』)。二人をつなぐ赤い紐が象徴するのは、愛という関係の閉鎖性であり、美しさであり、枷としての不自由さではないだろうか。

＜物語２＞
ある若い青年は、若い頃に良子という女性と逢引を重ねていた。しかし青年は良子を捨ててしまう。良子は別れ際に毎週公園お弁当を作って持っていき彼を待っていると言い残す。数十年後、すでに老境にさしかかっていたかつての青年は、ヤクザの親分となっていた。彼が数十年ぶりに公園を訪れると、そこには良子がいた。彼女は毎週休むことなく、お弁当をもって公園に通い続けていたのだ。彼は毎週、良子と会うようになる。しかし彼は自分の正体を告げる機会をまたずに殺されてしまう。毎週同じ場所に通うというパターン化した行動を取っていなかったら、彼は殺されずに済んだかもしれないと考えると、この二人も「愛」の犠牲者であると言える。

＜物語３＞
元アイドルの春奈を訪ねてきた温井という男は、春奈の熱狂的なファンだった。事故で片目を失ってしまった春奈はきっと誰にも顔を見られたくないだろうと思い込んだ温井は、自分で自分の両目を潰し、春奈に会いにいく。彼は春奈と一緒につかの間の幸せな時間を過ごすが、車に轢かれて死んでしまう。この物語における「愛」は片想いであるという点で他の二話と趣が異なるが、片想いであるからこそ、かえって愛の残酷性が際立っている。

以上のように、この映画には「愛」の恐ろしい面が容赦なく描かれている。監督自身がこの映画を評して「これまで一番、もっとも暴力的な映画」と言ったのも頷ける。そして本作で描かれた「愛の恐ろしさ」は、（日本だけでなく）人類に普遍的なものでもあるはずだ。だからこそロシアでもこの映画が記録的に大ヒットしたのではないだろうか。

本日届いたので、レビューします。
「アニメーター・馬越嘉彦氏の仕事をまとめた書籍が登場！」
と描いてあったので、商品紹介の３作品以外の絵も多少載っているかなと勝手に思ってましたが
絵的な内容は「ハートキャッチプリキュア」「おジャ魔女どれみシリーズ」「マリー＆ガリーシリーズ」のみでした。
「東映アニメーションワークス」と銘打っているので、当然といえば当然なのですね。
内容の割合は上記の順で言うと、５：４：１です。

載せてある絵は、どれも素晴らしいので評価を５にさせていただきました。