渡辺一夫先生の本分が、16世紀
フランス(文学)研究、とりわけ、フランソワ・ラブレー研究にあることはよく知られたところですが、先生はまた、軽妙な筆致の、それでいて深い内容を湛えたエッセイを数多く遺されており、僕も、どちらかといえば、そのようなエッセイをとおして、先生の文章のいわば「ファン」となった一人です。
本書『狂気について』には、膨大な数にのぼる(『著作集』10,11,12巻には、合計約300ものエッセイが収められています)先生のエッセイのなかから、精選された23本が収録されています。
それらは、
一:ラブレー関係(5本)、
二:
フランスルネッサンス関係(3本)、
三:戦前、戦中、戦後に書かれた時局批評など(8本)、
四:先生がこよなく愛された「本」をめぐるエッセイ(4本)、
五:晩年、渡仏を期にさらに興味を深められた
フランスルネッサンスに関する簡潔な考証(2本)、
六:先生が最晩年に書かれた回想(1本)、
から構成されており、様々な側面から、渡辺先生のものの見方、考え方が分かるように構成されていると思います。
個人的には、三の冒頭に置かれた「トーマス・マン『五つの証言』に寄せて」という文章が、特に素晴らしいと思っています(著作集には「一九四六年の跋」として収録)。僕は、これほど美しく、かつ、力強い日本語は他になかなか見当たらないのでないか、とすら思っているほど、内容はもとより、この手紙の形式を借りて表現された文章・文体そのものを偏愛しています。一流の外国文学者であるためには、練達の日本語の使い手でもなければならない、ということを何度でも再認識させられます。
他には、先生の生涯の思想たる<ユマニスム>の結晶ともいえるであろう「寛容は自らを守るために不寛容に対して不寛容になるべきか」や、先生の本への愛情が溢れた「本を読みながら」「買書地獄」、あるいは、式亭三馬の作品の読解をとおして自己の立ち位置を見つめなおした「戯作者の精神」など、どこから読んでも、何かを考えさせられ、読む人の<心の栄養>となってくれるであろう名文がずらりと並んでいます。
ぜひ、一度手にとって読んでみていただきたい素晴らしい本です。
スニーカーが殉職ではなく、退職というかたちで署を去る。そして後任の淳坊〜
ラガーの登場。淳坊、淳坊、長さんも山さんも最初はそう呼んでたはず(笑)。
登場から4年後の殉職まで、体型変遷というのも付きまとった刑事ではあるが、
ドックと共に80年代型の刑事像を象徴していた。
この81年後半期にも忘れてはならないスコッチの活躍。「スコッチ非情」
「ロボは知っていた」等、初期の荒ぶれたスコッチが少し垣間見れた内容。
スコッチ非情で、容疑者を追いつめる執念。遊園地での銃撃戦で、発砲音
だけ響かせて生死不明?にみせる演出もニクい。振り返ると、ボス不在期間で
試行錯誤にふんだストーリーや演出は、10年後の
舘ひろしや
水谷豊による
「刑事貴族」シリーズまで活かされたんだなと思えた。
男女問わず、共感できる歌詞の内容です。今回は、トオルさんのハイトーンボイスでの”聞かせる”熱唱系の
バラードとはチョット趣を変えた感じに仕上がっていて、フォークソング調のどこか懐かしいメロディーが、とても新鮮で心地よく、素早く耳に馴染んできました。トオルさんの持つの美声の響きが、ソフトで、深く心に訴えかけ、もう一つのトオルワールドに出会えた感じです。3曲目は、LOOK時代の曲をアカペラで豪華に表現されています。”実力者”の歌声は、チョット懐かしく、とても嬉しいCDです☆