2000年6月15日リリース。文庫がオリジナルという画期的な企画。現在この本は定価の5倍以上の値段で
オークションで取引されている島田作品ではレア本の一つである。(●^o^●)
本作は島田荘司のアメリカ研究が随所によく出ている。『
ロシア幽霊軍艦事件』の時のアナスタシアの説明も見事だったが、本作の
ハリウッド・スター達とその取り巻きたち(当然にケネディ家も含まれる)の説明も実に精緻で凄い。永くLAに住み、アメリカというものを作家としての体内に充分にインプットし、見事に熟成させて今、続々とアウトプットしている感じだ。それは最新作の『摩天楼の怪人』の
ニューヨーク・マンハッタンの説明においても同様の切れ味で読者を魅了する。
アメリカがいかに崩壊していったかをスターたちというフィルタを通して知る。そしてそれは事実の積み重ねであるところが重大である。ますます危険でますます病んでいくアメリカ。それでも氏は住み続けるのだろう。ジェイムズ・ディーンの死亡時刻と同じ時刻にとった写真などつっこんで撮られた写真も見事。大傑作である。
お兄ちゃんのを借りてカードバトルをしていたら欲しくなってしまった、ぼくちん!ちょうどスターターとして全部揃っているということで購入。手元に届いたその瞬間からバトル開始。なんども負けているが楽しんでいるみたいです。