大好きなあさのあつこさんの本です。ものすごく、笑えて、それでいて、ドキッとさせられる話です。主人公じゃないけど、翠は、大、大、大好きです!高すぎるプライド、でも、さりげないずっこけが、最高です。
他の映像でも合わせられる汎用性のあるアニメサントラでは、一つのメインテーマとなる旋律である程度雰囲気を統一させ、そのアレンジ楽曲で構成していくという、いわゆる映画やTVドラマで多用される楽曲構成が多くあります。対照的に場面やキャラクターに合わせた楽曲を多数作るというのもあり、こちらはアニメサントラでは一般的な手法といわれています。
この2つの音楽構成のうち、場面や心情を表現する場面では前者、緊張する場面やコミカルな場面では後者が、とライナーノーツでは述べられているようですが、ちょっと疑問符がつくように私には感じられます。もともと、2分程度の楽曲が多く、アイキャッチやサブ
タイトルといった短めの楽曲を作らず、場面全体の雰囲気を複数に絡めて旋律を重ねていった感じに仕上がったという印象だったりします。ただ、その起点となる主人公の蘭のテーマの旋律ができるまでに結構時間がかかったようです。それだけに、蘭のテーマは印象的な旋律を作り出せており、それに沿うように他の楽曲も紡ぎ出されたという感じがします。
蘭のテーマとそのアレンジ楽曲は比較的ゆっくりだが軽快なのですが、それ以外はリズム的にはゆったりと進んでいくものが多かったりします。このため、思ったよりもキャッチィに楽曲を響くものにはなっていないので、引っかかりが少なく、すんなりと流れて聞こえてしまっています。この作品の楽曲としては適切なのですが、心地よすぎて印象に残りにくく思ったりします。