知る人ぞ知る少女漫画の名作。未完だが、四半世紀前の作品にもかかわらず、スケールの大きさ、画力のレベルの高さは驚嘆に値する。登場人物名にはさすがに時代を感じてしまうが、20年以上の長い年月に渡ってコアのファンをひきつけておく吸引力はさすが。
物語は16世紀末の宗教戦争を題材に、海賊、
インカの秘宝、ジプシーに泥棒、王侯の隠し子、男装の少女など、冒険小説のアイテムをこれでもかというように詰め込んで豪華この上ない。同時代のベルばらに比べてけれん味があるところも却って魅力的だった。
何度も再開が報じられ、そのたびにファンはやきもきする羽目に。私も20年ほど前に購入したコミックを持っているのだが、今回未発表ネームがついているというだけの理由で6巻を購入してしまった。十数年前にも再開のうわさを聞きつけ、本屋に日参した覚えがある。作者は大風呂敷を広げすぎて収拾がつかなくなったのではないかという気もするし、今となっては再開されても画風や作風が変わってしまうのではないかという悪い予感もあるが、それでも、続きが気になってしかたがない。
数あるELOのアルバムの中で最高だと思う。最大の特徴は前作までメンバーに任していたストリングスをプロのクラシックミュージシャンに任せたこと。これで一気に一流バンドのアルバムに仕上がった。ジェフもストリングスアレンジに一番神経を使ったと言っている。これが大成功している。いわゆるトータルアルバムだがまさにひとつの物語絵巻を見ているような心地よい気分に浸れる。聞き終わった後の満足感はELOのアルバムの中では最高だ。ところがこのアルバムは一般には評価はそれほど高くないというかスルーされている。とても残念です。トータルアルバムとしては良いが一曲づつばらして聞くと曲が弱いのかなあ。
それともトップテンに入ったシングル曲が無いからだろうか?このアルバムはもっと関心を持たれてもっと評価されてもいいと思う。聞き方としては
エルドラドファイナルが終わったら一旦CDを止めて余韻に浸りたい。それから
エルドラドのインストナンバーを味わいたい。ラストのナンバーは蛇足ですね。これだったらボーイブルーか他の曲の別バージョンでも入れてくれたらいいのに
いよいよ第3部となりました。
個人的には、この3部はいろいろと苦手な部分が多いのですが
敵側スパイ総元締め、
紅蜥蜴の正体と素顔が明らかになるため
やはり、読まずにすごすわけにはいかないでしょう。
(素顔は、第6巻で登場します。もちろん美形)
畏れ多くも
ローマ法王などもでてまいります。
2部に比べて、作者は不調だと思いますが、5巻部分は
少なくとも絵は綺麗です。
3部の冒頭のエピソード、クレメンテ公が
紅蜥蜴に疑われ
オリビエが拷問される、というのには感心しません。
2部で刺青の公表役を受け持ち、また、スコットランドに同行して
双子の身を守ったという一連の出来事を無視しています。
クレメンテ公が
紅蜥蜴なら、オリビエはとっくの昔に暗殺されていた
はずです。
この不自然な設定はひとえにクレメンテ公の過去を明かすために考えられたのでしょうが
その場面の公があまりにもせつなく美しいので、ひとまず設定の不自然さは
不問に付します。
しかし、6巻部分ではクレメンテ公は瀕死の重傷を負い、
お風呂にも入れなくなってしまうという
あまりにもロレンツォさまをないがしろにしたこの3部って
もう少し何とかならなかったんでしょうか。
公が意識不明で生死の境をさまよっている間に
ロレンツォファンの3/1は
紅蜥蜴ファンに流れたものと推定されます。
(その点アーサーファンからの移動は少なかったと思われます。マリオットファンやドレークファンなどの渋い層も流れたか二股かけたものと推定します。)
保安官とその仲間たちが悪い奴らから街を守る、というハワード・ホークス監督
お得意の西部劇。
主題歌最高。男の、男による、男のための歌という感じで、ここまで男くさいと
汗臭さというよりむしろすがすがしさを感じます。
"But you never turn back"という歌詞を「男は決して引き返さない」と訳している
のですが、この意訳最高ですね。聴くたびにゾクゾクします。
ストーリーは同じ監督の名作「リオ・ブラボー」の焼き直しという感じで、ジャイアン
がブタゴリラになったくらいの違いしか感じませんでしたが、ホークスの明るく
華やかな演出はやはり楽しいです。
ジョン・ウェインとロバート・ミッチャムの2大スターの共演ですが、この二人、
画面上での相性が非常にいいです。「アパッチ砦」でのウェインとヘンリー・フォンダ
の共演は、なんだか火花が散っている感じでしたが、この二人はしっくりかみあって
いる感じがしました。
一番気に入ったシーンは序盤のナイフと拳銃の決闘ですね。結局ナイフが勝って、
このナイフ使い
ミシシッピがウェインの仲間に加わり、ショットガンを持って暴れま
わることになるのですが、このシーン、静から動へと一瞬にして変わるこの緊張感の
演出はさすが娯楽映画の天才、ホークス監督だと思います。
「リオ・ブラボー」ほどの傑作ではありませんが、良くできた秀作という感じで、
おすすめできる男たちの友情と戦いを描いた痛快アクション映画です。
連載がこれからというところで途切れてしまっている長編。3部作の2部。舞台は16世紀のイギリスが中心。
大航海時代の後の宗教戦争のストーリーで、スコットランド女王メ
アリー・スチュワートとイングランド女王エリザベス1世が統治していたころ。とてもフィクションとは思えないほどの完成度。
このあたりから、スコットランドとイングランドの争いが本格的になり、1人でスコットランド王に謁見しようとした、イングランド側戦士のアーサーが囚われたり、彼を助け出そうと仲間の双子の兄妹がスコットランドへ向かったり、物語にスピード感が出て、一気に突き進んでいきます。
退位しても、まだイングランド王位への野望を持つメ
アリーと(この頃は幽閉されている)、旧教徒にも理解を示しながらも、各地で起こる反乱に手を焼くエリザベスの周りに、凄腕の戦士たちが集まり、あの手この手で戦況を有利に進めようと画策します。
このアイディアを1つ1つ考えていくだけでも、大変な作業ですが、これを毎週連載していっていたため、本当に骨が折れることだったと想像できます。この頃のマーガレットはホントにいい漫画ぞろいでした。
それに繊細な美しい絵柄が上手くマッチして、唯一無二の作品となっています。
「
エースをねらえ」と同じ作者のかたですが、ここまで全く違う話が描けるのはスゴイ。知名度では「
エースをねらえ」の方が上だと思われますが(男性にも藤堂さんに憧れてテニスを始めたかたも多いので)、話の壮大さではこちらでしょう。
海賊漫画では、今は「ワンピース」なども有名ですけど、これはその20年以上前ですからね。それでいて未だ完結していない。今後、連載が再開できるようになれるかはわかりませんが、下手な大河ドラマなど真っ青です。
これから戦況的に徐々に不利になるであろう、旧教徒の
紅蜥蜴(女王メ
アリーと因縁がある)とロレンツォ(こちらも旧教徒ながら、新教徒に手を貸している)の関係がどうなっていくのか?一番興味がそそられます。
山本先生には万全の体調で復帰してくださることを願っております。この続きが読めることを期待して。