尾道三部作のあの名作を
なんと角川春樹、自らが監督してリメイク!
とこれだけで、見たくなる一品。
作りは、かなりオーソドックスで、
大林宣彦版に比べると作品内に流れる時間もゆるやかだ。
画面の美しさは、やはり大林版に見劣りする感はあれど、
監督が何を大事にしているかが伝わってくる。
これで主演の中本奈奈に、原田知世並みの透明感があれば作品の評価もグッと上がるだろうに・・・。
監督の弟の芸能事務所所属の
中村俊介とこの中本奈奈を使ってくれと言われたからなのか、そこが惜しい。
手前に物を置いた、いわゆる「ナメshot」がお好みのようで多様されているが
ラストシーンでロウソクの炎ナメで走る芳山クンのカットが、
燃え盛るのは「恋心」のようで非常に良いカットだった。