小惑星美術館 (貘の図書館)
小惑星美術館はユーリがオートバイにはねられ、見知らぬ国の「れんがの月」に来てしまったというところから
始まり、宇宙をめぐる冒険をします。
もし私がユーリだったらきっと同じことを思うだろうと共感できました!
みんなから避けられ変な眼で見られる中、救いの手を差し伸べたのがネモ船長とロボットのラグです。
ラグはユーリにやさしく接してくれます。
ネモ船長はれんがの月の子じゃないと言い張るユーリに興味を持ち、もっと話をするように言います。
しかし、「れんがの月」の誰もが尊敬しているネモ船長はれんがの月から追放されたことが分かってきます。
様々な秘密に包まれたれんがの月はすごく住みにくいだろうと思いました。牛はクローンで増やし、植物を育てるときは土を使わず
紫外線があらかじめカットされている日光を使います。
れんがの月の人々はそんな環境をパラダイスだというのです。
私は怒りを覚えました。ユーリも同じく怒ったようでネモ船長に「こんなのパラダイスじゃないよ!」と伝えました。
ユーリと同じ気持ちだったのにそこまでは強く思っていなかったので、「勇気があるなあ」と思いました。
その後ネモ船長に「君に謎を説いてもらわなければいけない」と告げられてユーリは
不安になっているのに、小惑星美術館に着くと責任感を感じ、謎を解き明かすためのヒントを探す姿にまたすごいなあと思いました。
そしてパイプオルガンの形を見つけ、音符が読めるのはユーリだけだとわかったとき、ユーリは本当に「勇気があるなあ」と思い、
謎が解明されたときはすごく感動しました。
この物語を読んで私たちは地球を大切にしなければならないと強く思いました。ユーリの思いと行動力に共感でき、
地球を守ることを教えてくれた小惑星美術館はすごく感動しました。
ノスタルギガンテス
まずなによりも,表紙に使われている深い森の写真が印象的だった。あの心地よく湿った森の空気,静寂こそ,きっとこの作品には相応しいのだろう。
主人公の少年が引き起こした,けれども彼自身は少しも望んでいなかった1つの事件――というよりは現象――に,現実味は全くない。これは1つの,大人の為の寓話だろう。ぜひ,雨音だけが響く静かな夜に,1人きりで読んでもらいたい……そんな本だ。
どうぞ,ご一読を。きっと忘れていた記憶を読み覚ましてくれる1冊になることだろう。
空が青いから白をえらんだのです ―奈良少年刑務所詩集― (新潮文庫)
あとがきにも述べられているように、自分を表現すること、そして受け入れられることをしてこなかった、する機会の無かった、させてもらえなかったのかもしれない彼らの伸びしろは随分ある。寮は詩でそれに気づいてもらうのだが、そのことによって彼らが変わっていくのは、とてもよく理解できる。
これは受刑者の子どもたちだけの問題ではなく、多くの子どもがまだ気づかされていない伸びしろでもあるだろう。
この本のタイトルになった詩の題名は「くも」。(ひこ・田中)