手塚治虫 作品集 ジェッターマルス オリジナル・サウンドトラック
主題歌や副主題歌はたびたびCD化されてきたが、挿入歌と(一部は既にCD化されたが、廃盤となっている)、
劇伴音楽、テレビサイズ主題歌はこれが初めてのCD化だ。
ソング・コレクションは良曲ばかりで、さすが越部信義さんが手懸けたメロディーです。
それに加え歌手にも恵まれており、謎の外国人少年歌手・スティーブン・トートさんの舌足らずな歌声は、
逆に少年らしく主人公に重ねて聴くことが出来ます。
副主題歌などを歌われる大杉久美子さんは、1977年というと「あらいぐまラスカル」と同時期くらいに歌われました。
さすがアニソン四天王の一人!と思わせるくらい美しい歌声で、副主題歌では母親のように優しく歌い、
挿入歌では友達の少女のように活発に歌っているので、そのギャップ(歌い分け)にも驚かされます。
ささきいさおさんも1曲参加されていますが、これもまさにクール!和製プレスリーと言われる所以がわかります。
ミュージック・コレクションでは、越部信義さんの腕が光っており、作品に引き込まれるような劇伴音楽で、聴いている者を飽きさせません。
その上、当時にしては珍しくステレオで録音されており、今回のアルバムでは最新の技術でリマスタリングされたのでとても高音質です。
作品を知らない人でも楽しめる一枚だと思います。
ジェッターマルス DVD-BOX
長い間封印扱いされていた「ジェッターマルス」。もう2度と見られないものと、薄れゆく記憶と共に諦めていましたが…遂に奇跡の全話DVD化です!マルスの誕生した2015年に間に合いました! 製作の紆余曲折や、声優陣・手塚キャラが出演しているせいか、よくアトムの二番煎じだと言われます。しかし、旧虫プロスタッフが数多く参加し、当時の新しい技術や表現を駆使して、アトムを超えるんだとの意気込みが、作品からあふれていたと思います。おすすめは、アディオス編の第23話「さすらいのロボット」と第26話「帰って来たアディオス」、そして最終回です。この機会に再評価の機運が高まる事を願っています。