逃亡者おりん2 DVD-BOX
一部では「レオタード時代劇」と揶揄されているように、
時代劇とは思えぬおりんの色っぽい装束だけを見れば
お色気系ドラマかと決めてかかる人も多いでしょう。
他にも
・メインテーマが「パ○レーツ・オブ・カ○ビアン」に激似
・どんな超合金でできているのかと誰もが思う、伸縮自在の手鎖
・「忍び」というより「怪人」と呼ぶ方がふさわしい『剣草』の面々
(特に第5話の紫苑、第6話の刺草の強烈さは必見!)
などツッコミどころが満載で、時代劇と言うより
ジャンル的には特撮の方が近いかもしれません(笑)
だが!それでもなお「面白い!」と声を大にして主張せざるを得ません!
「新月の夜までに美濃八幡藩に届けてほしい」と、ある娘に念書を託されたおりん。
その念書を狙って謎の忍び集団『剣草』の刺客たちが襲い掛かる・・・
というのが主軸の物語ですが、要所要所で時代劇のツボがしっかり押さえてあります。
宿場の飯盛女、仁義の切り方の作法、百姓の逃散など、随所に出てくる
しっかりとした時代考証はうれしいものです。
しかし悲しいことに、パート1から続くおりんの「死神っぷり」も健在です。
念書を手に入れる為なら手段を選ばぬ『剣草』は、残忍な外道ばかり。
おりんと関わったばかりに、何の罪もない人々の幸せが、命が奪われてゆきます。
怒り、時には涙を浮かべ、『剣草』たちを倒しても、後に残された者の
悲しみを前に、おりんは言葉がありません。
(第7話、自分を姉のように慕っていた娘に「おりん姉さんさえ来なければ」と責められ、
畳に額を擦り付けて詫びるおりんの姿には、こちらまで泣きそうになります)
それでも、念書を託した娘との約束の為に、修羅の旅は続くのです・・・
深夜枠のドラマは録画して見るのが普通でしたが、夜更かししてでも
生で視聴したいと思ったドラマはこれが初めてです。とにかくご一覧あれ!
なお、斬られ役人間国宝・福本清三先生を筆頭に、「東映剣会」の大ベテランのお歴々が
脇をしっかり固めているのも、時代劇マニアとしては見逃せません。
http://www.toei-kyoto.com/about/tsurugikai.html
青山倫子 FEEL SO… [DVD]
鑑賞に堪える映像作品だと思いました。彼女の表情のみを追い音声無しでの40分、特に露出が有る訳でもなく純粋に美しい画です。
ただDVDを購入するのはファンだけでしょうから、そうなるとちょっと物足りない部分も確かに有る事は否めません(正直な所、自分も多少なりとも期待していた事は認めます)。
その点を除いて純粋に映像作品として観たならば、バックの曲とのマッチングも取れている良い作品。でもファンとしては特典と本編が逆の様な気も・・・。ファンの目で観るか、映像作品として観るかで評価が分かれるDVD。
評価は☆三つ?ですが、本編映像の彼女の美しさだけでも価値有り、で四つにします。
ザ・ホテル―扉の向こうに隠された世界 (文春文庫)
原作は大変躍動感、臨場感のある、素晴らしい小説。今更ながら和訳本があると知り、購入しました。
が、翻訳者の癖なのか平仮名の多い文が続き、最初は大変読みづらかった。
意味のある平仮名使いなら理解出来るが、小学生の作文でも使用する程度の漢字を使っていないのはどうして?また、読点が少なく句点までの一文が全て平仮名で書かれている箇所は読みにくいことこの上ない。
加えて古典文学ではあるまいし、名詞の訳にも無理が多く現代的ではない。無理な直訳も多く、1996に書かれた作品だが、本訳を読んでいるとまるで何十年も前の世界のように思えて来る。編集者のセンスもあるだろうが、時代に則した翻訳を期待したい。