危ないダイエット (ディスカヴァー携書)
ダイエットを成功させ、維持するには、慣れるか我慢するしかない。
そしてその方法について楽して痩せるものは無く、医学的根拠の元学ばねば自らの健康を害する恐れもある。
至極当然の事だが、ダイエットを必要とし、失敗する人たちの多くは、今の生活スタイルを変えずに楽して痩せる方法がどこかにあると考えるものだ。
本書は、流行のダイエットについて、医学的根拠があるのか、どこに気をつけて行えばよいかを具体的に指摘しており、TVやメディアの言う事を鵜呑みにせず、再度自ら検証した上で行う手助けとなる。
内容もストレスが過食につながる、自分の置かれた環境に適応できずに食べる事により気を紛らわせて適応しようとする適応障害、といった何故食べ過ぎてしまうのか?にも言及している。
また、渋谷DSクリニックなる実在の美容外科のチラシを取り上げ、要注意チラシとして解説しているのだから、よほど自信があるのであろう。
痩せる方法として紹介されている中でも、甲状腺ホルモン剤を使い、あえてバセドウ病になる事で代謝亢進を行い、1ヶ月に5KG以上のゲキ痩せする方法を取る医師がいるとは驚いた。
まさに銭のためなら何でもしまっせ!である。
私としては、本書の中では低インシュリンダイエットをお勧めする。
勿論、本書指摘の注意点は、工夫して。
ダイエットに運動は必須だが、書き出しでランニングの危険性を指摘していながら、最後で痩せる運動としてお勧めしているのはいただけないし、ゴルフは運動というにはあまりにも消費カロリーが少なすぎよう。
楽しいかどうかは別として、ダイエットと健康促進の効果のある筋トレを、参考文献にスロートレーニングの本をあげながらも取り上げなかったのは不満ではあった。