ライトノベルが原作だけあってしっかりとした展開。言ってみれば学園コメディーとハリー・ポッターのブレンドといったところですが、古典的プロットに現代風の瑞々しさが加わっているので好感が持てます。
この手の魔法ものは一部で血なまぐさくなったり暗くなったりするものもあり、それはそれでいいのですが本編はあくまでも明るくて爽やかで心地いい。キャラクターも皆、健康的で愛らしく魅力的。巷で流行りのツンデレの代表格とも言えるヒロイン、ルイズ。貴族であるがゆえに気位が高く一見とっつき難いと思いきや、その実きちんと良識をわきまえ礼儀正しくもあるところが返って面白い。魔法が下手であるというコンプレックスを抱きながらも本当は純粋で心優しい女の子であるところがなんともチャーミングな愛すべきヒロインです。彼女が偶然(本当は必然)使い魔として異世界から召喚してしまった才人も現代っ子らしく、どこかあっけらかんとして悲壮感が漂っていない少年なのがよろしい。また、彼のしきたりにとらわれない心のままの破天荒な行動力も痛快。二人と友情を育んでゆくルイズのクラスメートであるキュルケやタバサ、穏やかかつ勇敢なアンリエッタ姫、ひたむきで可憐なメイドの少女シエスタら、主役カップルを囲む人々もその好人物度が見ていて心地いいのです。
ややもするとギャグだけの連発で終わってしまう学園コメディーもあるなかで、この『
ゼロの使い魔』には明るさの中にそこはかとなく教示に富んだ道徳や教訓が巧みに盛り込まれています。魔法を使える貴族と使えない平民との間にある不平等と軋轢、心のままに生きることがはばかれるしきたりでがんじがらめの社会などは、まさに私たちの身近な問題を提起するメタファーとして心に迫るものがあります。そんな中で心ある人々が階級に価値を見出すよりも人間性に価値を見出し、掟に従うよりも真心に従って行動する様子がさりげなく描写されて軽妙な学園コメディーに見応えのある深みを与えています。そんな優しさと芯の強さが、本編が繰り返しアニメ化されてついに4部作達成の快挙を成し遂げた背後にある魅力の一つなのではないでしょうか。
真心に従うことの大切さ、自分を愛し人を愛すことの素敵さを波乱万丈のストーリーで見せてくれる『
ゼロの使い魔』は大切なことに思いを込めた良質ファンタジー。まだこの1作目しか見ていないのですが、来年放映される完結編である4作目も合わせて今後の展開が楽しみです。
登場キャラが増えた分、ストーリーが短いです。こまめにセーブしたりとかしなければ、一人4時間もあればクリアできてしまうと思います…
ティファニアを筆頭に攻略できるキャラが増えたのはいいのですが、前作ほど、ラブラブな感じにはなれません。前作は、良くも悪くも、原作と違って、ルイズ以外の女の子とも、かなりラブラブになれましたが、今作はそうでもないです。
今回のシナリオは、これといった盛り上がりもなく終わってしまいます。前半、中盤で、わりといい感じだっただけに、かなり残念です。
ただ、本に入って、物語を進めるという設定で、入る本を自分で選べるので、前作より、バリエーションは増えました。
システム面は相変わらずといった所ですかね、セーブにかなり時間がかかって面倒です。
新しいツンデレシステムですが、今回はビンゴなので運に頼るしかなく、コンプが大変です。
初回限定版ならではの部分についてですが、オマケのシューティングゲームは前作のオマケより、出来が良くなってて、かなり遊べました。前作は横シューティングでしたが、今作は縦シューティングになっています。また、キャラがルイズとタバサの2人から選べるようになり、2人同時プレイも出来ます。ちなみにルイズとタバサで性能が違います。
もう一つ、初回限定版ならではの、ツンデレ講座ですが、○×クイズでのツンデレ段位判定、実用編などの講座があります。この実用編、いろんな意味で使い途が無くて、おもしろいです。このゲーム買うのって、大半は男性だと思うので、女の子のツンデレ用語は元々使えないし、仮に女の子だったとしてもシチュエーションが現実にありえない余りにアレなものが多いので(笑)、全く使えません。いや、まあ、実用の為にこれをやる人はいないと思いますが…
色々、書いてきましたが、
ゼロの使い魔ファンの方なら、わりと楽しめるかと思います。
私好みのグレーとベージュの中間のような色や、お手入れのしやすそうな素材でとても気に入っています。
アンテナや
タッチペンなどの部分がくりぬかれ、無理なく取り出せるように作られているのでありがたいです。
綺麗に細部まで
コーティングされた仕上がりで、私の求めていたデザインと丈夫さを兼ね備えた商品に満足しています!
ただ、液晶部分にもカバーがかかるので、端を
タッチしにくいのと画面上についたホコリを拭い難いのが唯一の難点で星ー1としました。