高校生の時の交通事故で記憶障害と車椅子の生活となった女性の実話で、北川景子が主演。北海道網走市が舞台。実話に沿ったためか、全体にドラマチックな展開というわけではないが、他の映画には見られない題材が多く、飽きずに見られる2時間。主演の北川は好演だが、重度の障害がありながら、何故一人暮らしをしているかなど、背景の説明が不十分。北川の事故からの回復の様子を回想シーンではなく、ドキュメンタリー様式のビデオ映像として見せるところはユニーク。夫役の
錦戸亮は、タクシードライバーという職業の人は、私生活でも礼儀正しく親切なのかと思わせるような好人物を演じているが、その反面、それまで付き合っていた彼女を、北川の出現とともに、理由なく(説明なく)振ってしまうなど、こちらも人物の説明が不十分。北川の息子は自分の意見を通す性格が母親似と、コメントされているが、映画からは、むしろ自分の主張を通してきた人物は夫の錦戸の方(北川にそっくりの笑顔をレストランで見せる息子には涙をそそられる)。共演者では、平山あや、國村
隼、風吹ジュンが好演。また、障害者スポーツのボッチャを北川はじめ障害者の人たちがプレーする様子が随所に描かれており、パラリンピックの種目でもある本競技の紹介になっているのは評価できる。ただ、一般人にはなじみが薄い競技なので、もう少し説明が欲しかったところ。北川のチームメイトに実際に障害者である人(DAIGOと周佐則雄の脳性麻痺ブラザース)を加えている点も注目。1万人に一人発症するといわれる急性妊娠脂肪肝(acute fatty liver of pregnancy, AFLP)の危険性を紹介するということでも重要な映画(早期発見で治療可能な病気なので)。エンディングに、映画のモデルになった女性の実際の映像が流れ、感動的。
このアルバムが発売された当時、TVのCMで宣伝されてた。音楽アルバムがCMで流されるなんてこと、当時では(今でも?)珍しくて、その時かかってたのがDon't Let Me Down。鳥肌が立った。その足でレコード屋に走ったと言うのは決して誇張ではなく、ほんとに痺れた。バラエティだかニュースだかは忘れたけど、突然空気を切り裂いて飛び込んできた清志郎の声に、リビングは凍りついた。そんな瞬間だった。この声と、このギターの殺傷力。世界中、古今東西の星の数ほどのビートルズカバーを集めても、10指に入る作品だと思う。清志郎もチャボも、「OK」の頃までまともにビートルズを聞いたことがなかったってなんかのインタビューで言ってたけど、だからこその選曲かもしれない。原曲のヘビー
バラードを、これだけシンプルに、しかも深く演りきった姿勢に大喝采。世界中に誇れる。
ほかは、アースシェイカーとちわきまゆみは健闘。その他の人たちは、原曲を愛しすぎていじれない、学芸会の域を出てない。よくできました、って感じ。
後遺症が数年の時を経て現れる。って、事が実際にあるんですね。今日、起きたこと、諸々のことを明日には完全に忘却してしまう。眠ることに恐怖を感じる。そんな症状を持っている者でなければ感じられない死への誘惑。そんな感覚に対して、私だったら耐えられないだろう。
家族の、周囲の暖かく見守る環境。そして彼女は、記憶をとどめるものを発見する。それはごく普通のことなのだが、私だったら、三日もつづかないだろう。
彼女が発見したものを書いてしまったら、興味が半減してしまうので書かないことにします。
映画は観たかったのですが、近くの映画館では上映しなかったのでBDの発売が楽しみです。
ロバート・ゼメキスの監督デビュー作にして、後の作品の原点的な要素がつまった青春コメディーです。
製作総指揮スティーブン・
スピルバーグ、脚本ロバート・ゼメキス&ボブ・ゲイルのトリオは「バック・トゥ・ザ・フューチャー」と同じで、こちらが原点です。
印象的なのは豆タンクみたいなウェンディ・ジョー・スパーバー演じるロージーの猪突猛進ぶりと、最初はあまり乗り気でないのにTVのエド・サリバン・ショーに生出演するビートルズを見に行くぞツアーに参加させられ図らずもビートルズの部屋でトリップしてしまうナンシー・アレンの天然な可愛らしさ。全編に渡って流れるビートルズの初期ヒットナンバーとテンポよく展開する明るいドタバタ。そして様々なトラブルの後の全員がハッピーになる大団円です。
ゼメキス作品の中で楽しさではBTTFに次ぐNo.2作品だと思うので、是非BD化してもらってきれいな映像で観たいものです。