ライブ映像は秀逸。彼らのハッピーでいかれた(いや、本当にいかれてるんだ、、これが)ライブDJプレイと、サイケドリックなVJは、気がついたら、踊らされてる、、くらいな。冬で外でるのめんどくさいときに、これ見てるとおうちクラブで十分あがれます。もちろんPVもGOODですが、インタビューも裏話的でおもしろい。個人的にはOASISのノエルが自分がでてるところをそれとなく話してるのが、面白かった。
2003年9月リリース。
タイトルこそ『シングルズ 93-03 コレクションDVD』だが、実際は、9曲のPVとレッド・ロックス(1999年)からフジ・ロック・フェスティバル(2002年)までのライヴ映像7本にインタビューまでついている超豪華決定版のDVDである。しかもどれもが極めて質が高い。ケミカル・ブラザーズのライヴに行くなら予習にピッタリの作品だ。
既にミシェル・ゴンドリー自身の作品集にも登場する傑作2作の出来映えの凄さは知っていたが、他の作品もほとんど同レベルの質の高さだ。特に『The Test』のPVを僕は気に入っている。
なにしろ全部で149分である。しかも一瞬として飽きさせない。この大傑作を2,500件目のレビューとしたい。
Chemical Brothersの代表曲が入ったアルバムなら他にもたくさんあるし、ベスト版を買えばいいのですが、このアルバムは1曲目Come With Usから最後(10曲目)のThe Testに至る統一感、疾走感、恍惚感がダントツです。
特に恍惚感は素晴らしいです。The Testはそのものズバリ、サイケなトリップについて歌われていますが、1曲目から大音量で通して聴けば、薬や酒などの物質に頼らなくてもトリップできます。そして、The Testでゲストヴォーカルを務めるRichard Ashcroftの「開かれたドアへと滑っていけ」「光が見えたぞ」という叫びが、まるで自分のことのように同化できると思います。
何かぶっ飛んだことを書いていますが、個人的には、The Testはノエル・ギャラガーが歌うSetting Sunを超えたと思いましたし、このアルバムを初めて聴いた2001年から10年以上経って聴き直しても、21世紀の幕開けを告げた衝撃力が相変わらず衰えていない、そんなオールタイムベストの1枚を老若男女、全ての方々にお薦めしたいと思います。
約3年ぶりとなる7thスタジオアルバム。下手な大作を思わせる邦題は野暮だが、内に込められた全8トラック/52分間は珠玉。それこそ、時を超え輝き続けてもおかしくない輝きが見える。
その手法は本当に、どこまでもシンプルだ。キラキラと反射するパルスで惹き、旋回するフレーズに押し包み、飛翔するビートで解放してみせる。シンプルだからこそ、その輝くような高揚感を形作る要素、その一つ一つの純度がハッキリと見える。このシーンで十何年ものキャリアを持つ大御所が、こんなにも瑞々しい、どこにも衒いのないストレートなサウンドを作ったというのが本当に驚きで、嬉しくなるほどに興奮する。どちらかといえば静的なフォルムを持ったアルバムだけども、磨き抜かれたそれには、見飽きることがないものに見惚れるような高揚感がある。ここ1ヶ月ほど週末にヘヴィローテーションしているお気に入りの一枚。Limited Editionに付属する、全トラックの映像が付いたDVDを流し続けるのがほんとに気持ち良い。
これ系のライブ映像はこういうもので正解。ブルーレイならではの画質と音質で思わず踊りだしてしまいそう。是非7.1ch環境で音量高めでの視聴を勧めます。特に7-8の繋ぎはヤバい。