何度人生を構築しても、また途中からやり直し。いくら素晴らしい人生を送っても、いずれご破算・リプレイ。こうなるともはや拷問です。生きることの意味そのものがだんだん分からなくなっていく繰り返し地獄。しゃれにならないぐらい恐ろしい世界です。
その一方で、人生を何度もやり直せるとして、じゃあ自分は世界に対してどれだけの影響を与えうるでしょう?自分の可能性を最大限に世界に開いたとして、結局どれほどの存在になりうるでしょう?このことを真っ正面から見つめるのも、これまたしゃれにならないぐらい恐ろしいことです。
このなんとも不条理な世界に対して、なんとかして自らの存在の意義を探ろうとする主人公。そしてその繰り返しの中から見えてくる新しい人生哲学。
非常に深い作品です。抜群に面白いSF小説であると同時に、抜群に意味深い文学作品です。これだけ見事に構築された世界を持つ作品には久しぶりに出会いました。
「やめないで、PURE」は筒美京平さん作曲。和製っぽいメロディーがかなり独特、個性的な楽曲です。本作、シングルverは音数は少なめで、とてもシンプルなアレンジ。メロ自体は哀愁漂う歌謡曲といった具合なのに、アレンジ自体は近未来的な感じの音に
仕上げられていて、そのギャップが面白いです。 本作収録のアレンジの他にC album収録のダンサブルなアレンジもあり、全然違った雰囲気に仕上がっていますが両方おすすめです。
c/w「Baby Love」はKinKiの“アイドル的”側面が全面に押し出された一曲。歌詞も若々しく今聞くとちょっぴり照れくさい感じもして・・・逆にそれが新鮮です。
仲間由紀恵が、ヒロインの遠藤久美子を完全に食っていて、素晴らしい。この翌年に公開された『リング0 バースデイ』の主役に起用されたり、TVドラマ『トリック』でブレイクしたのも当然と思わせる。
多少蓮っ葉なところがある役から、かなりシリアスな役まで、様々な役を見事に演じ分けている。
熱心なファン以外は未見かもしれませんが、ぜひ見てもらいたい。
しかし、なぜ、DVD化されていないのか不思議。