北欧
ノルウェーには夏と冬しかないようです。この本では、冬が去ったと思ったら天国のようなすばらしい日々が来て、ランゲリュード
牧場の子どもたちは牛や山羊たちと自然の中で跳ね回ります。そうした子どもたちの夏は、夏休みの山の
牧場での牛追いの日々、森の中の冒険や子牛の誕生や誰彼の誕生日、宗教儀式など、刺激に満ちた毎日です。街の子供も来て、満足して帰ってゆきます。秋が来ると冬は一足飛びです。これ以下は、「牛追いの冬」へ引き継がれます。
子どもたちの生き生きした日々を、作者のマリー・ハムズンは、客観的な描写をしつつも温かく包み込んだ筆致を貫いています。それは、続巻の「牛追いの冬」でも、勿論共通です。生き生きした子どもたちの毎日や子どもたちを取り巻く大人の愛情ある対応ぶりは、この本を読んだ子どもたちに、生きていく上で大切な何ものかを強く印象づけるに違いありません。その証拠に、私は、この本からそういうものをもらったことを50年以上前のこととしてよく覚えています。
自然の動植物に接することの少ない都会の子供にも、それらに囲まれている田舎の子供にも、この本の描き出す人と自然とが織りなす豊穣な世界、
ノルウェーの
牧場の日々を是非味わってもらいたいと思います。
バムズアンホーリーユニオンのレビューをいくつか見たのですがその中にドン・ヴィトがバムズに出ていないのは〈ある事件〉を起こしたからと入力されていましたが、ドン・ヴィトが何をしたのか知っている人がいたら教えて下さい!