実は、本当に面白いのかな…とちょっとだけ躊躇しながら恐る恐る購入してみました。結果、良かったです。見終わった後、何とも言えぬ感情が込み上げてきました。とてもシンプル。身近にあるようで、今まで見たこともない独特の世界を創り出していて、かつ竹井さんとの掛け合いが面白い。どことなく、ラーメンズ時代を思わせる作品です。シンプルながら計算しつくされた感じは小林賢太郎ならでは…さすがです。東京グローブ座公演の時のものです。私はチケットが取れなかったのですが、本物の舞台で観れなかったことを改めて残念に思いました。
有名パティシエが経営するケーキ店に勝つための対策を練ろうと奮闘する
【七日堂】というケーキ屋を舞台にした「sweet7」。
サモ
アリナンズの常連・久ヶ沢徹や平田敦子、自らのプロデュース公演等で
活躍中の西田征史など個性あふれる役者陣がラーメンズだけでは実現出来ない
面白さを出してくれています。
もちろん、片桐仁の演じる強烈キャラにも要注目です!
いつものラーメンズの公演とは違う「sweet7」是非見ていただきたいです。
ただ、第1回目のプロデュース公演のネタが冒頭に出てくるので、話をつなげているなら
先にそちらを映像化して欲しかったです。
Handmime Musicだけでなく、Gadget's Marchも原曲とは違います。
移調されて楽器がピッコロから
フルートに変わっており、
テンポのややゆったりした優雅な曲に仕上がっています。
小人さんが軽快にトコトコと歩いていくような原曲バージョンを
楽しみにしていたので、収録されなかったのは少し残念。
それでも素晴らしい曲ばかりです。
中でもアナグラムを音で的確に表現したAnagram Musicは中毒気味になりますし、
東京の雪景色を目の前に見せるかのような叙情的なmaruのテーマは、
何度聴いてもすぅっと吸い込まれる心地がします。
残念なのは今回は「なるほど!」となる仕掛けがない事。しかしながら初めてのお客さんの感想はわかりませんが、ファンを納得させる作品を作る事に関しては信頼がおける小林さん、今回もきちんと成し遂げてくれました。
まだ見てない方の為に内容には触れませんが、僕的には後半の展開にしみじみ自分を見つめ直してしまいました。それを経て前向きに、ちょっとだけ上向きになれる素敵な物語です。
竹井亮介さんとの掛け合いも安定感があり楽しいんですが、そろそろ(表現者)としての仁さんを使ってほしいですね。だって少し変えればこの主人公、仁さんでもいいはずですよ?