久しぶりに再読してみた。永井さんの文章は、かっこつけない、等身大の姿が描かれているのが好印象だ。確かに全体を読んでも直接的に「医者をやめた理由」が書いてあるわけではない。しかし、読んでいて、「ぼくには医者が向いていないんだ」というのは伝わってきた。
どうして、“やめた理由”なんかで本を書いたんだろう?と 興味本位で読んでみた一冊。 それが!! 読み始めからハマってしまい、驚くほど早く読み終わりました。 ガンを告知するかしないかとか、「死」について作者が考える事とか こんな考えの人もいたんだなぁと、ちょっと遠かった医者という存在が 少しだけ近づき、医者だからといって普通の人と何も変わらないんだという事が 分かる一冊。 作者の様な医者ばかりではないかもしれないし、考え方も違うかもしれないけど 読んでみると、予想外にハマります。
あらゆることに疑問を感じ、逃げ出してしまった人。ただ、全てを医者だからと片づけてしまわないところに共感が持てた。この本を読めば、医者も人間であることに気づけると思う。文章自体も堅苦しくなく、大変読みやすい。娯楽として読むのにもお勧め。
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