単行本でも読みましたが、いやー、よくできてます。
それに、ずいぶん手を入れられたみたいで、さらに読みやすくなっています。
群像劇なので、単純に誰が主人公とも言いがたいのですが、お母さんのリ
アリティが実にいい。
また、長女のカッコイイこと。ここまで娘にやられたら、ぐうの音も出ません。
うちの娘がこんなだったら、逃げ出したくなります。
受験生のお子さんがいる親御さんはもちろんのこと、受験生は是非ご一読を。
お父さん、お母さんはこんなことを考えているんだなあ、というのが手に取るようにわかります。
とくに中学受験を考えているならなおのことです。
シリーズ六冊目です。このシリーズは数学が苦手でも楽しめる内容となっています。個人的には数学を使った謎解き以上に、主人公・浜村渚の語る数学者の人柄がほっこりします。主人公のキャラにあった語り口に、数学も人の営みに活かされているのかな、なんて感じました。