スライ&ザ・ファミリー・ストーンのアルバムや曲は今でも取り上げられることが多いですが、スライ本人やバンドのバイオグラフィーについては大抵同じ様な内容で簡潔に紹介してあるだけですし、日本でスライの本が発売されるのもこれが初めてだと思います。
紹介文を見るとスライ本人が深く関わっているようにもとれますが、冒頭にスライ本人による2ページ程の寄稿があるのと、文中で著者がスライに短時間会った話があるだけで、所謂自叙伝ではなく、あくまでも関係者へのインタビューや資料を元にした伝記です。その為、関係者から直接話が聞けた部分については詳しいのですが、重要な時期であっても関係者に会えなかったり、スライ本人しか知らないような部分については(仕方がありませんが)あっさりした記述で済まされている場合もあります。
そういった惜しい部分もありますが、日本では唯一無二の本ですし、スライのファンであれば買って損はないと思います。特にデビュー前の話やバンドのメンバーチェンジに関する話等、初めて聞くような内容も多く、興味深く読めました。
QUEEN公式の物が出るといつも思う。
スタッフやメンバーは今でもフレディが大好きなんだなーと
裏事情も真摯に話してくれています。
この話しの中にも出てくるフレディの遺言「皆を退屈させないでくれ」に、
スタッフの愛をふりかけたようなドキュメンタリーです。
テンポが早くて、時代背景や経緯の説明がないので
フレディの皮肉や表情や茶目っ気がわかるコアファン向けかもしれません。
初めて触れた人でも
何!?このカワユサ、なんか笑える、目がキレイなフレディに気付くでしょう。
そしてCDへ既出DVDへとハマっていくのも楽しみです。
皆を楽しませて生き急いだ人生。
フレディが没後益々愛され、語り継がれているのは才能もちろん、人柄です。
楽曲にも歌にもパフォーマンスにも、生き様に人柄は出て、それに魅了されている事に改めて気付きます。
映像も音源も出尽くしてるので、どうしても本作は寄せ集めかき集め感はあります。
ソロに特化しているので、個人的にはQUEEN物が好きなのと、
既に出ているいくつかのドキュメンタリーが濃厚で良質すぎる(輝ける日々、LOVER OF LIFE、GVH2−2枚目がオススメ)ので星4つにしました。
そして原点回帰、ライヴも見たくなります。退屈させてくれませんね