オープニングのギターが鳴った瞬間で11年という時間が埋まりました。
思えばこの11年色んな事がありました。ブラッドの死はボストンにとって余りにも大きく2007年当時はこれ以上続けていくのは無理かとも思いましたが、トム・ショルツは地下室に篭るのを止めなかった。トムはどんな気持ちでテープを編集し続けたのでしょうか・・・アルバム
タイトルを見るだけで泣けてきます。
当時ホームセンターで働いていたTommyを引き入れ、トリビュートバンドをやっていたDavidを仲間に入れてようやく今の体制が出来アルバムも完成しました。
サード・ステージで一旦は燃え尽きた御大ですから、三番までと比較するのがナンセンスです。
この際過去の至高の作品群と比較するのは止めて今作に耳を傾ければ、流石にソングライティング力は全盛期と比較する迄も無いですが、それでもそれはそれは美しい旋律と不変のボストンサウンドのオンパレードです。
66歳になった晩年の御大を深く感じ取る哀愁感たっぷりの作品です。特にThe Way You Look Tonightでのエンディングは泣けます。
ボストンはリスナーの期待度が大きすぎてどうしても辛い批評となってしまいますね。マニアックな所を突っ込むとキリがありませんが、アルバムとしての作品自体は素晴らしいと思います。強いて言えばドラムだけはそろそろプロに任せては・・・
御大ヴォーカルの2曲(1曲はボートラ)はファン向けのサービスって事で。
最高の商品だがI LOVE YOUが入ってなかったのでー1。
スーツはどうやって買うんだろう?
中古レコード店で、ボストンがどんなバンドかも知らず、ただ
ジャケットに惹かれてアルバム「ドント・ルック・バック」を買って帰り、針を落としたあの日、また一つ、愛して止まない音楽を発見できた事に嬉しさを感じた。
それからタイムリーに新作を手に出来たのが、今作含め、たった2作という寡作ぶり。
でも、それでいいのです!
エバーグリーンなボストンサウンド。
良い意味でノスタルジックになれる天才トム・ショルツの醸し出す音色を、誰もが待ち続け、あーだこーだと言いながらも心から受け入れる。
長い長い幻想飛行を経て届けられた今作も、紛れもなくボストンだ!
生きること、それは愛と希望。
デルプの死を乗り越えた、トムの想い。
デルプもきっと、このアルバムのリリースを、見えない空の何処かで喜んでいることでしょう。