元STRATOVARIUSのティモ・トルキのソロ作。2008作
STRATOVARIUSの活動に区切りをつけたティモ・トルキは、
Revolution Renaissanceという新たなバンドを立ち上げたが、
本作はそれとは別に、彼が長年温めていた構想を作品化したロックオペラである。
サーナという女性のたどるストーリーを軸に、、シンセによる美しいアレンジと、
男女ヴォーカルの歌声を中心に、しっとりと聴かせるクラシカルなサウンドだ。
メタル色はほとんどなく、むしろティモ・トルキという人間の繊細な内面を描いた
スピリチュアルなイメージがゆるやかに溢れだす。ときに東洋的なメロディや
自然との融合を感じさせるSEなど、ヒーリング音楽的な感触も耳に優しい。
サーナの役をこなすジェニファー嬢の清らかでオペラティックな歌声も素敵です。
製作期間が短く急きょ作成したアルバムにしては〇。かねてから女性ボーカリストの曲を作りたいと言っていただけに、願いはかなったのかな?。メタルオペラっていうとトビアス・サメットさんのメタルオペラPt1.2が有名で、いかにもオペラっぽくて重厚だけど、このアルバムはトルキ自身が重厚なコーラスを使わないでやりたいと言っているから、良いのではないでしょうか。
ヴォーカル陣の実力は文句なしですが、マイケル・キスクの10分超えの曲は締めとしてはやや物足りない感じです、ストラトヴァリウスの18分越えのELISIUMを聴いてしまうと・・・。
でも、じっくりとコンセプトを練って、今回の様な実力派ヴォーカリストと、腕の良いキーボーディストをうまく使えば本家?トビアスにも勝るものが出来ると思います。何せストラトヴァリウスの名曲を作りつづけてきたトルキですからね。次回(あるのか不明ですが)期待してます。