青い影+4(K2HD/紙ジャケット仕様)
プロコル・ハルムの「青い影」は、中学生の頃、深夜放送に熱中し、海外のヒットチャートを追っていた頃の思い出の曲です。
ドーナツ盤を買って磨り減るほど聴いた曲です。40年近く経ちますが、その音楽は今も色あせません。
1967年4月に発売された「青い影」は、すぐに世界的な規模での大ヒット・ナンバーとなりました。
この曲は、バッハのカンタータ第114番の「ああ、愛しきキリストの徒よ、雄々しかれ」の主題に基づくオルガン演奏によっている、と紹介されることがありますが、モチーフは似ていませんね。
コード進行をみますと、同じくバッハの『G線上のアリア』(『管弦楽組曲第3番 ニ長調』第2曲『Air(エア)』)のほうがモチーフになっているように思います。
「青い影」のベースの下降ラインが、バッハの『G線上のアリア』のバスの旋律と同じように展開しているのはよく解かります。
バッハのオルガン曲のコード進行は、ユーミンの「ひこうき雲」や「翳りゆく部屋」にもその影響がみられます。
クラシック音楽の影響力の強さは、その後の「エマーソン・レイク・アンド・パーマー」や「キング・クリムゾン」のブリティッシュ・ロックにも引き継がれていきました。
今聴いても、色あせることのない、永遠の「ロック・サウンド」です。
ライヴ・アット・ユニオン・チャペル 2003 [DVD]
昨年32年ぶり来日したProco Harum(プロコルハルム)のロンドンでのユニオンチャペルの12月行われたコンサートのDVDです。
曲目は昨年の来日コンサートに近い曲目で、あの時の感動が蘇ってきます。去年のコンサートに行くことができなかった人にも是非観ていただきたい作品です。演奏曲は昨年発売したthe Well's on fireの曲目を中心に1stから解散前の後期の作品を全21曲が入ってます。ラストの青い影は去年の川崎のクラブチッタでも歌った3番も収録されてます。
メンバーはオリジナルメンバーのゲイリー・ブルッカー(Vo.ピアノ)とマシュー・フィッシャー(オルガン)と再結成後のメンバーのジェフ・ホワイトホーン(ギター)、マーク・ブレンツキー(ドラム)、マシュー・ペッグ(ベース)です。ゲイリー・ブルッカーのインタヴューも収録されており、プロコルファンには自信を持ってお勧めできる作品です。
Procol Harum
英国のロックバンド、プロコル・ハルムのアルバム。1967/2009作
名曲“青い影”で有名なこのバンドの1stの40周年記念エディション。
まず、かつての日本盤と異なり“青い影”がボーナストラック扱いとなっているのに驚くが
もともとオリジナルはそうだったのだろう。ブルージーなギターとハモンドオルガンの音色で
優雅に牧歌的に聴かせるサウンドは、いかにも英国の60年代という素朴さに溢れている。
プログレとして聴くには、よりクラシカルな傑作である次作「月の光」の方を薦めるが、
英国クラシカルロックの源流たる雰囲気をじっくり味わえる作品である。
Live at the Union Chapel [Blu-ray] [Import]
日本語版が出ていないので、画質音質に期待をして購入しました。期待通りのレベルで文句なしです。そしてこの値段。国内版であれば3倍くらいの値段になっているでしょうね。おすすめです。他のライブ物もブルーレイで出ていないのでしょうか。出ていれば絶対買います。
青い影+4
結局「青い影」が強すぎてトラウマになってしまったような経過を辿ることになるプロコル・ハルムであるが、もともと指向するサウンドがどのようなものであったのかなかなか難しいところである。超大ヒットとニュー・ロック時代に翻弄されたような気もします。あんまり主張もないポップバンドであったような?。後にそこそこのアルバムも出していますが、この「青い影」が延命作用を果たしていたことは紛れもない事実だと考えます。今は亡き「ロビン・トロワー」が在籍していたことでも有名ですが、個人的には彼を前面に押し出したバロック的ハードロックなんか面白いのではといつも思っておりました。このアルバム自体は「並」の出来ですが、やはり世紀の大ヒットが入っていたオリジナルがベースということで「★1つ」追加です。