小説十八史略(一) (講談社文庫―中国歴史シリーズ)
陳 舜臣さんの書かれた本は、ほとんど全て読みました。その中でも、「中国の歴史」と「小説十八史略」は、何度読み返しても面白いです。「中国の歴史」は少し固い文章ですが、こちらは小説として読める本です。6巻からなりますが、おそらくあっというまに読んでしまうでしょう。大学生の頃からもう4-5回読み返したでしょうか。お勧めです。
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さいこうにいいできばえ。シルクロードはまえから興味があって、特にこの特集は前からほしかったけど、やっぱりきたいしたとおりのないようでした。さいこうです。だれにでもおすすめできる!
実録アヘン戦争 (中公文庫)
中国とイギリスのアヘン戦争。
日本では、世界史で少し触れられる程度。
しかし、中国にとってはその後の太平天国の乱と並び、中国の近代の入り口となる重要な事件。
陳舜臣さんの小説「アヘン戦争」を、エッセンスとしてまとめられたもので、流れが掴みやすい内容となっています。
しかし、当時の中国上を理解できていないと、初心者にはわかりづらいのではないかと思います。
前に小説「アヘン戦争」を読んでおくと、中国の歴史と裏舞台が見えてきて、一層面白く読むことができます。
小説十八史略(五) (講談社文庫―中国歴史シリーズ)
隋の煬帝の死後、大唐帝国がはじまり太宗や武則天、玄宗皇帝と楊貴妃らが活躍する中國史上でも最も華麗な時代を扱った名著です。著者の筆致も心なしか冴えているように感じられます。『旧唐書』や『新唐書』などを原文で読むのが難しいという若い世代の人々にオススメします。
けれど、あくまでも小説家が書き下ろした読本としての文章なので、出来ることならば、漢籍の「正史」ないし『十八史略』を繙いてみて頂きたいとは存じますれど...。
小説十八史略(六) (講談社文庫―中国歴史シリーズ)
最近になってようやく「隋唐演義」や「楊家将」「岳飛伝」などの小説で
知名度の上がりつつある唐末〜南宋末時代を分かりやすく描いてます。
史実を下敷きにしてるとはいえ、ここまでの長編なら息切れしそうなものですが、
そんな事は一切なく。原典の「十八史略」が書かれる要因になった南宋の忠臣・文天祥の
最後の奮戦と、愚直なまでの忠義を詠った正気の歌。
そして彼の処刑によって小説の幕が下りる辺りは感無量でした。
中国史もののバイブルといえるこの小説は、このジャンルに興味を持った方に
自信を持って勧められます。
願わくば作者にはその先の、元、明、清王朝の興亡も描いて欲しかったですが。