季節風 冬 (文春文庫)
転校してきた女の子が、クラスでいじめられていると母に語る少女。
運動会は見に来なくていいという少女にだまって、かくれて校庭を見つめる両親。
わかってしまう少女の秘密。
...
川のほとりで雛を送りながら うつむいて涙をぬぐう少女。
離れたところから少女を見つめる母。
これが、「ビタミンF」の『おくり雛』。 ...だったと思います。
10年くらい前の物語ですが、
いまでも この川のほとりの情景がよみがえって、せつなさがこみ上げてきます。
この本の『物語たち』も、
時に涙を、時に微笑を、...そして、笑いをつれてきて、
せつなくてさわやかな余韻を残していってくれます。
それぞれの物語の中では、
なにかが解決して、めでたしめでたしになるわけではないのです...が、
この人たちならだいじょうぶ!
この家族ならなんとかなる!
そんな予感(確信かも)を抱かせてくれるのです。
ちょっと困るのは、...
ひとつの物語を読み終わって、すぐに次の物語に進めないこと。
余韻が残りすぎて。
もうひとつ困るのは、...
通勤電車の中で、ひたりきって読めないこと。
涙がにじんだり、(おかしさで)吹き出しそうになるのを抑えるのがたいへんで。
帰りの電車の中で「冬」を読み終えて、「春」を読み始めました。
ひとつめの物語 「めぐりびな」。
涙してしまいました。
重松さんの『雛』に、またやられました。
冬の散歩道 ~S&Gスター・ボックス
これから洋楽を聞き始めようとする人、あるいは、和洋を問わず最近のヒット曲ばかりではなく、もっといろいろな音楽に触れたい人、そんな人たちにお薦めしたいのが、ビートルズのアルバム全般と、このアルバムです。
「サウンド・オブ・サイレンス」や「明日にかける橋」はもちろんのこと、「スカボロー・フェア/詠唱」や「冬の散歩道」、「コンドルは飛んで行く」に「ミセス・ロビンソン」など、恐らく、このアルバムの半分以上の楽曲というのは、誰もが一度は耳にした曲なのではないでしょうか。
日本人にもっともなじみの深い洋楽アーティストとしては、ビートルズやクイーンなどがあげられると思いますが、実は、この人たちの音楽も、実は、私たち日本人に大変なじみの深いものになっています。
二人の美しいハーモニーと同時に、「ああ、何だこの曲か」といったプチサプライズも楽しめる一枚かもしれません。