ヴァイオリンと翔る
将来が期待される若きバイオリニスト諏訪内晶子。
しばしば、その音楽性よりも天才バイオリン少女としての過去、
端麗な容姿が取り上げられるが、この本を読めば彼女が人一倍努力し、芸術家として自分の理想の音を追い求める真の芸術家であるということがわかるだろう。
音楽と関係ない者でも、小さな頃からひたむきに走り続けている彼女の姿を垣間見ることのできるこの本は、自分の夢に向かって走らんとする者へのマーチのように勇気づけてくれる。
芸術を追求する者の内面的な美しさが滲みでている著作です。
エモーション(初回限定盤)(BD付)
エモーションの名に相応しく、諏訪内とゴランの情緒性・個性が高い次元で融和した珠玉の名盤だと思います。諏訪内ファン、オーディオファンには是非ともお勧めします。ただ、ボーナスBDの映像・音声も大変美しいので、フルバージョンで見たかったなぁ・・・と少し心残りです。
エモーション
前回のベートーヴェン、ヴァイオリン・ソナタ7&9から4年。前のCDの帯には「全10曲への挑戦」と記されていたので、てっきりベートーヴェンと思っていたら、バルトーク、エネスコ、ファリャ、クライスラー、ドビュッシーの作品集である。バルトークやエネスコは好きな作曲家なので嬉しい誤算だった。
バルトークはルーマニア民族舞曲。図太い力強い音から、かすれて消えゆきそうになりながらも芯のある音まで使い分けるのが上手な彼女にはもってこいの小品である。奇妙でクールな曲調の(と個人的に思っている)エネスコのヴァイオリン・ソナタ第3番は、思わぬほど彼女のヴァイオリンにマッチしていると感じた。グイグイと曲に引きこまれ曲に没頭できた。定番と思われるファリャは意外なほど力強さを感じなかった。スペイン民謡組曲第2曲:ナナのたっぷりとした弾き具合が印象に残った。ドビュッシーの亜麻色の髪の乙女は絶品である。このヴァイオリンの音はいつまでも聞いていたいとも感じさせる。
先のNHKで放送されたブルッフは少し期待とはずれていて、最近あまりいい噂の聞かれなかった彼女だけに、もういい演奏が聴けなくなるのではないかと心配していたが、これだけの作品を出してもらえば今後もずっと聴いていきたい演奏家の一人として歓迎できる。また長く待たされるのかもしれないが、次回作も期待している。
NHKライブラリー ヴァイオリンと翔る
今までの私の諏訪内さんの印象は「美人で凛とした才能に恵まれた天才」でした。しかし、この本を読んで考え方が変わりました。正直、小さい頃からこれほどの努力をし、チャイコフスキーという最高峰を制覇してからも自分に奢らず自分をいつも見つめ考え、コロンビア大学で政治学などの勉学もされた。それも本職をおろそかにしないようにとの事だったのだから、どれ程の努力をされた事でしょうか。プロだから当たり前と言えばそれまでですが・・。出会った方々の真摯なアドバイスも謙虚に受け止めまた見つめ直し努力する。本当に凄い方です。
私はただの一般人だけど、人として諏訪内さんの生き方を見習いたいと思える本でした。その後、パガニーニのDVDを見ましたが、この本を読んでからだったので本当に感動しました。いつか、まだ諏訪内さんの中では納得出来ていないブラームスとベートーベンの協奏曲をカップリングでCDが出ることを心待ちにしています。
この本はすぐ在庫切れになってしまいますが諏訪内さんがどんな理由であれ好きな方は本当にお勧めです。
CD Journal (ジャーナル) 2012年 04月号 [雑誌]
僕はの雑誌を初めて購入しました。それは、諏訪内晶子さんの対談を読みたかったからです。
もうすぐ4年ぶりのアルバム、エモーションが発売されます。
対談が4ページ(写真をこみ)しかないのが残念でした。
しかし、内容が濃いので星5つとしました。
エモーション(初回限定盤)(BD付)