うらしまたろう (日本傑作絵本シリーズ)
子どもの頃、何度も読んだ懐かしの絵本。
うちの子(五歳)に読んでみました。
助けた亀に連れられて、海の中へ行った時の
昆布の森のページは、本を縦に持ち替えて見るのですが
その深い海を表したイラストが、おもしろいらしく
「おぉ〜!」と目を丸くしていました。
また、ラストで、うらしまたろうが
白髪の老人になっているページでは
「この人が、このおじいさんになっちゃったの?」と
不思議そうに表紙のうらしまたろうと見比べていました。
浦島太郎の日本史 (歴史文化ライブラリー)
「浦島太郎は実在した」というオビのキャッチフレーズがよく効いている。
これまでわが国には、古来さまざまな浦島太郎が語り継がれてきた。まずは、古代浦島説話の成立と説話の源流から始める。『日本書紀』『丹後国風土記』『万葉集』にすでに浦島説話は語られている。更に、平安時代・中世・江戸時代、明治大正の近代まで、その説話の展開を文献によって跡付けしている。
全国各地の浦島伝承を調査しているところがよい。木曾・神奈川・香川、特に我が郷土香川の荘内半島まで調査に来ているところを是としたい。欲を言えばもう少し取材する余地はある。今後を期待する。
バカ昔ばなし [DVD]
王様のブランチで特集されているのを見てお店で購入しました。
帰って早速見ましたが、今までのお笑いアニメにはない、
ゆるすぎる脱力感とトンガッタお笑いのネタが融合された完成度の高い感じで
ともて面白かったですね。本家の昔ばなしのネタと現代的なネタを合わせ
てうまく笑いにかえているところも、ツボにハマりました(笑)
お笑い好きな人や気分が落ちてる人にも元気をくれるものかなと思うので、
是非お勧めだと思います。
浦島太郎 (新・講談社の絵本)
毎日、漁に出て懸命に生きる若者は、ある日とった勇気ある行動により、竜宮城に招待される。それは、太郎の主体的な行動が報われ、パラダイスへの招待券と自由気ままな生活が得られた、というひとつの成功話だ。
しかし、彼は竜宮城で主体性を失ってしまった。
乙姫様の美しさに溺れ、鯛やひらめの舞い踊りにうつつをぬかし、自らのもつ主体的な行動力を封印してしまったのだ。
その期間は、およそ3年。かれが自らの主体性の存在を思い出すまでに、3年もの月日が流れた。
さらに、彼がとった行動は、元の世界に戻ると言う消極的なものだった。
そこにはもう報いはなかった。過去に戻ると言う決断が、彼の人生を大きく狂わせて行く。
海の中での1年は陸上での100年を意味していた。
つまり彼は、陸上の時間にして300年の間、人生の目的を失い、その日暮し、気ままな生活を続けていたのだ。
乙姫様がくれた大切な宝物、玉手箱の中には、時間と言う人間にとってもっとも貴重な財産が入っていたのだ。
陸上の世界に戻り、すべてを失っていることに気づいた太郎は、乙女様の言いつけを破り、玉手箱を開けてしまう。
その箱からは、自分がただひたすら時間を浪費してしまったという後悔と失念が飛び出してきた。
玉手箱は太郎の心のあり方そのものだったのだ。
その後悔と失念によって、太郎は身も心も老人となり、すべての生きる気力を無くしてしまうのである。
人生のあり方、生きる目的をどこで気づくか、そして、どういう行動をとるのか。
そんなことに気づける貴重な寓話。いつまでも手元に置いておきたい一冊だ。