ポール・エリオットやエマ・カークビーの映像を見たくて買いました.30年近く前の映像なので,ホグウッドを始めそれぞれが若いのに感心しました.アップが多く映像的にはイマイチかもしれないが,ライヴ映像ではないので,聴衆もおらず全体映像ではあまり見所がないのでやむをえない面があるのかなと思います.ただ時々工夫を凝らしたウェストミンスター寺院のすばらしい映像もあるので,映像ソフトとしての価値はあるように思います.映像面ではかろうじて☆3つでしょうか.ただし演奏はすばらしい.管弦楽と女声陣のすばらしさは現在発売されているDVDソフトの中ではトップクラスでしょう.バス歌手は有名歌手ですが,技術的には以前から感心しない人です.ただこのときはまだ若いだけあって,この人の中ではいい方でしょう.映像的にはBrilliant Classicsから出ている廉価DVDが演奏も良くこれまで愛聴していましたが,演奏重視の場合には,このDVDを聴くだろうと思います.
バッハ:ヴァイオリン協奏曲集
私がクリストファー・ホグウッドに、そして古楽器を使った音楽に文字通りのめり込んでしまうきっかけになった作品。ヤコブ・シュタイナーという古楽器(ヴァイオリン)の清廉でしかも力強い鮮烈ささえ感じる音色に、思わずターンテーブル(マイクロのベルトドライブ)とMCカートリッジ(ビクター製MC-L10(知ってる人は知ってる名機!))を買い替えたほどである(当時はレコード時代)。一旦これを聴いてしまったがために、他の演奏家の同じ曲がなんとも貧相に聞こえてしまう、そんな麻薬的な音の世界なのだ。本作では、とりわけ「2つのヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 BWV1043」の第2楽章は神品だ。なんとなく教条主義的と決め込んで避けていたバッハの音楽を本格的に聴き始めるきっかけにもなった一枚。ホグウッドはその後、ヘンデルやヴィバルディ、モーツァルト等の作品群を発表するのだが、やはりバロック音楽、中でも一連のバッハの作品群が飛び抜けて優れていると思っている。
ヘンデル オラトリオ《メサイア》全曲 [DVD]
ポール・エリオットやエマ・カークビーの映像を見たくて買いました.30年近く前の映像なので,ホグウッドを始めそれぞれが若いのに感心しました.アップが多く映像的にはイマイチかもしれないが,ライヴ映像ではないので,聴衆もおらず全体映像ではあまり見所がないのでやむをえない面があるのかなと思います.ただ時々工夫を凝らしたウェストミンスター寺院のすばらしい映像もあるので,映像ソフトとしての価値はあるように思います.映像面ではかろうじて☆3つでしょうか.ただし演奏はすばらしい.管弦楽と女声陣のすばらしさは現在発売されているDVDソフトの中ではトップクラスでしょう.バス歌手は有名歌手ですが,技術的には以前から感心しない人です.ただこのときはまだ若いだけあって,この人の中ではいい方でしょう.映像的にはBrilliant Classicsから出ている廉価DVDが演奏も良くこれまで愛聴していましたが,演奏重視の場合には,このDVDを聴くだろうと思います.
宮廷の音楽
ルネサンスから絶対王政期にかけて学校の歴史の授業では習うことのない、より現実的なヨーロッパの宮廷の様子を感じさせてくれる本です。
多くの絵がふんだんに取り入れられており、王や貴族たちが踊る様子、オペラや劇などを楽しむ様子、など当時の「良い趣味」のありようがよくわかります。
それと同時に当時の人々が芸術に対してどのような感じ方をしていたのか、たとえばフランスではオペラがどのように受け入れられていたのか、イタリア趣味に対する反応は、など当時の人々の生の言葉が記載されています。
さすがにホグウッド氏の造詣は深い。こういったバックグラウンドがあって初めて優れた演奏ができるのでしょう。
さて、なぜルイ14世は『太陽王』と呼ばれたか? それは彼が若い時『夜のバレエ』という作品のなかで『太陽王』の役を踊ったからです。
この本ではじめて知りました。
ヘンデル
こんにちヘンデルのCDやDVDがそれなりに出版されるようになり、いろんな形で彼の音楽に触れられるようになりましたが、彼の人生や作品、当時そして後の世の批評などが載せられているこの本は、『音楽の母(男だけれど)』などといった崇高な形容とはかけ離れた、人間くさい、人間としてのユーモアに満ちたヘンデルの姿を感じさせてくれる。そしてお高く止まっていないからこそ、彼の音楽は聴く人に人間らしい体温を感じさせてくれるのだろう。
それはともかく彼の素行は面白い。
ある公園で彼が友人と散歩をしていたとき、屋外演奏会のリハーサルをやっていた。そこで友人に「今流れているこの曲をどう思うかね?」 友人はしばらく聴いていると「ひどい曲だ。批評する価値などない。」 するとヘンデルが「君の言う通りだ。僕も作曲していてそう思ったよ。」
などなど…。