ゼロと呼ばれた男 (集英社文庫)
航空自衛隊のパイロットがアメリカの軍事顧問団に紛れ込み
イスラエルに派遣される。
さらにそこで実戦に参加し敵機を撃墜する。
カンボジアやイラクにPKO派遣されるだけでもあれこれ言われる
自衛隊にとって、有り得ない話ではある。
しかし、「ナイト・ダンサー」で乱歩賞獲得以降、航空サスペンスという
新境地を切り開いてきた作者らしく、エンターテイメント作品として、
それなりに楽しめる作品に仕上がっている。
相変わらず、多数の登場人物、頻繁な場面転換、過去と現在が輻輳
する等、ストーリーが判りづらいという欠点もあるのだが。
ところで、主人公の「ジーク」こと那須野治朗は、イスラエルに派遣された
23歳の時点で二等空尉となってますが、この人出世早いですね。
防衛大学校出身者よりも出世早いです。超エリートだったのでしょうか。
でも、15年経った現在は一等空尉です。15年間で一階級しか昇格してません。
同じくバーンズ、ラインダースといった人たちも15年間で一階級しか昇格してません。
みんなエリートコースを外されてしまったのでしょうか。
ネオ・ゼロ (集英社文庫)
ゼロシリーズの第二弾。自衛隊をクビになり、フリーの戦闘機乗りとして海外で飛ぶジークは、北朝鮮の
核施設を襲う極秘ミッションのために日本に呼び戻される。最新技術を搭載した国産戦闘機ネオ・ゼロを
翔けて北朝鮮へ向かうが。。。。
またまた騙されるジーク。懲りない人だ。。。
ネオゼロは手に汗握る戦闘シーンももちろんだけど、国産戦闘機ネオ・ゼロ完成までのストーリーと、
そのシミュレーション・シーンが見物だと思う。
物語冒頭のジークは、ゴルゴ13ことデューク東郷を彷彿とさせる。しかしナゼだかほほえましい。
狼の血 (カッパ・ノベルス)
712ページもあるがけっこう面白かった。最初のイタ電のつかみが良かった。最初の半分ぐらいは★4。人を殺しだす後の半分は★3。ゴキブリの足を蕎麦に入れる店員とかありえんだろ。主人公が喧嘩弱すぎ。いいとこもけっこうあるので意外と面白い。ただ女が読んでも面白くないと思う。
俺は鰯 [DVD]
TV放送時、どうしても観たくって、友達に頼んで録画してもらって観て、惚れました。そのDVDが出るっていうんで、迷うこと無く入手しました。
ユースケさんも、大沢たかおさんも、かっこいい。
ユースケさん演じる高城は、本当に群れの中の一匹で、そつは無いけど秀でてもいない、いくらでも代わりがいるような普通のサラリーマン。
それがフィミンに出会って、巻き込まれるうちに、ひなが殻を破るようにひびが入ってきて、自分で自分の殻を破っていきます。
決して強くないのに、むしろ弱いのに、巻き込まれるのではなく、自分から動き出します。その変化がかっこいい。
大沢さん演じる王は、雇われ殺し屋。自分への罰として殺し屋をやっているような感じで、むちゃくちゃ強いけど悲しい人。高城に自分をダブらせたのか、最後は自分で追い詰めておきながら助けます。
高城の変化につれて王も揺れて変わってきます。
かっこいいです。
ドラマと映画の間みたいな感じです。
これを観て、「WOWWOWっていいドラマ作るんだな~」って感心しました。
要所要所に流れる音楽もいいです。歌ってるのは元ちとせさんかな~?
レディイーグル (4) (KADOKAWA CHARGE COMICS 3-4)
平和ボケした日本人は読んだほうがよい作品である。 尖閣諸島を狙った中国が本格的に動き出す。尖閣諸島諸島での中国軍と自衛隊の衝突や、中国海軍の空母運用開始、中国軍の戦力を多く日本に向けてくるなど、日本と中国との間に、すぐ戦争が勃発してもおかしくないような緊張状態になっていく様子がリアルに描写されている。 この様な事が近未来に起きる可能性が高いという、作者の警鐘かも知れない。