平家物語 (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
『祇園精舎の鐘の声~』は、誰でも知っている。でも、その先は・・・
という人にお勧め。難しい表現ではなく、分かりやすい文章なので、
後学の為に内容を知っておきたいという方にも。古文と日本史の授業
で、ことごとく居眠っていた私でも理解できました。血なまぐさい戦
の話ばかりではなく、歴史上の人物の人間らしい姿が描かれているの
で、面白いと思いましたよ。
平家物語 (岩波文庫 全4冊セット)
通しで読みたいと思いつつずっと適書が得られなかったが、本書が発刊された時は本当に嬉しかった。まず第一に読み易さの工夫が素晴しい。見開き右頁に本文、左頁に校注のスタイルで、目や手を煩わせることなく読み進めることができる。校注それ自体も親切で、誰でもスムーズに本文を味わえる。繰り返し登場する用語にも、その都度注が付けられているので、本書を読むに当たり記憶力は不要。原文それ自体も平安文学とは異なり現代の私達にも馴染み易いもので、美しい用語とリズムには、きっと誰しも胸躍る思いがすると思う。内容の味わいについては言わでもがな、私達の生活・心象・行動の基本が源平争乱の時代には既に形作られ、連綿と現代にまで継承されていることを思うと、神韻縹渺たる思いに駆られる'!!''また、誰しも本書の様々なエピソードの幾つかに、きっと我が事として心を添わせることが出来ると思う
NHK大河ドラマ総集編DVDシリーズ 新・平家物語
平家物語に興味のある私なので購入しましたが、放映当時は子供だったのでもちろん見た事がなかったのですが、改めて見てみると、役者陣のあまりのすばらしさに感動の連続です。今も現役で活躍されている俳優さんたちばかりなので、あれ?っという端役に意外な人が出演していて感動してしまうのが大河ドラマの醍醐味なのですが、仲代達矢さんはやはりとても演技力のある画面に映える俳優さんなんだなあと痛感しました。中村玉緒さんの、あまりのかわいさに感激でした。デビュー当時の郷ひろみさんなども、声変わりしていなくて可愛いので驚きました。ぜひともお薦めです!
新平家物語 (英文版) - The Heike Story
吉川英治版『新・平家物語』の短縮英語訳。どれほどの短縮具合かというと、元は文庫本で全16巻の話、と言えば推して知るべし。平清盛の出世話に焦点が絞られて訳出されております。英訳の質について喋々出来るほどの英語力はありませんが、原文の方が美しく感じるのは、実際そうなのか、我が母国語が日本語だからというだけのことか。ともあれ、歴史小説好きで英語が読める方、お薦めです。歴史小説で馴染んできたあれやこれやの用語が「英語ではこう来るか〜」とホウホウ面白がりながら読めますし、外人に日本史の話をする時にも役に立つかも(←無理やりか?)。
ちなみに私は吉川平家を中学生の頃に図書館から借り出して読みましたが、鮮明に記憶している下りがあります。比叡山の悪僧が神輿を担いで都に強訴に押し入る場面。悪僧に立ち向かうは平清盛。「神輿に矢を向けるとは血へどを吐くぞ!」と脅された清盛は「血へど、吐いてみたいわ!」と返してシュッと矢を放つ。中学生の私は「キャー」と興奮して、ここはマイ名場面となりました。英訳を見たらば、「血へど吐いてみたいわ」は「So be it!」となっておりましたです。「ままよ」ってな感じですか。ガッカリするよな納得するような。古典級の小説の翻訳は大変ですね。
人形歴史スペクタクル 平家物語 完全版 DVD SPECIAL BOX
NHK連続人形劇の歴史は長く、古くは「ひょっこりひょうたん島」、「新八犬伝」や「プリンプリン物語」など懐かしく思い起こされる方も多いのではないでしょうか。人形の魔術師川本喜八郎氏による連続人形劇としては、「三国志」が有名でかなり前からDVD化されていましたが、川本人形劇ワールドの全国の多くのファンが待ち望んでいた「平家物語」がついにDVD化され感謝!、感激!です。人形劇でありながら観ているうちに人形であることを忘れてしまうほど完成度が高い。この「人形歴史スペクタクル平家物語」は、吉川英治が描いた源平動乱の人間ドラマを人形劇化した、大人の鑑賞に堪える連続人形劇の最高美的到達作品と言えます。