稲生物怪録―平田篤胤が解く
夏は妖怪が元気になる季節。怪談とホラーとの決定的な違いが判る一冊ではないかと思う。天井から青瓢箪がぶら下がる怪、畳のヘリが反り返る怪、串だんごのように刺さった頭がぴょんぴょん跳びはねる怪・・可愛らしいのは、江戸期のゆとり。
荒俣氏が「本気」を込める一冊は、さして多くない。
タケヲちゃん物怪録 1 (ゲッサン少年サンデーコミックス)
(あらすじ)何者かの祟りによって不運に取り憑かれたタケヲちゃん。上から物が落ちてきたり、ドブに嵌ったり沢山の不運に巻き込まれる人生。恨まれ嫌われ疎まれるのは、タケヲちゃんにとって普通のことでした。書類の行き違いで学校の寮に入れず、代わりに紹介されたのが妖怪屋敷の百鬼荘。そこに住む妖怪たちと関わるうちにタケヲちゃんは徐々に人間らしい感情を取り戻していく…というストーリーです。(感想)不運から身を守るため、ゴーグル・ヘルメット・プロテクター等で完全防御するタケヲちゃん可愛過ぎ(笑)あまり感情を表に出さないタケヲちゃんがたまに見せる嬉しそうな表情にほっこりしました。ヘタレ大家にツンデレ妖怪たちもいい味出してます。とよ田先生はマイペースキャラを描かせたら日本一ですね。期待を裏切らないハートフルなお話でオススメです。
ココロの跡
テレビアニメ「もっけ」のオープニングテーマです。
「もっけ」は、ネット局が少ない上に地味な作品なので、話題性に欠ける部分が
ありますが、しみじみとしたとても良い作品です。
そのオープニングのこの曲も一聴して地味なのですが、聴き込んでいくとその良さ
がしみてくる、本編とマッチした作りになっています。
特に10話「カマイタチ」で本編に使われたタイミングは最高で、この曲の良さを再
認識しました。
カラオケにも入っているので僕は歌った事があるのですが、普段アニソン歌っても
(僕がヘタだからか)無反応な人から「いい曲だね」って言われてびっくりしました。
「もっけ」ファンならずとも、ぜひ聴いていただきたい一曲です。
もっけ(勿怪) 1 アフタヌーンKC
霊能力があるとか、幽霊見えるとか、大変なことって思ってます。
それはスリリングな日常で、毎日が必死。
そんな風に思っていたのをこのマンガはふっとばしてくれました。
そういう人の日常は理解者の少ない寂しさであったり、不意に何かにつかれてしまう大変さだったり、日常とか平穏な日々の間にくらいにそんな事が描かれています。
もののけ侍伝々 京嵐寺平太郎 (静山社文庫)
京嵐寺ともののけたちのコミカルな会話が心をなごませてくれる。
ツンデレの白狐のおきんや、妖怪大将のくせに魔物が苦手の三つ目入道がなんともかわいい。
怒ると鋼の身体をもつ鬼も一刀両断するが、斬る気がなければ豆腐も切れない妖刀茶丸もいい。
この先どうなるのか、続きが楽しみです。