白鳥座
アナログ盤で持ってます。発売時期に買いました。
4人のコーラスが絶妙です。
曲もさだまさし提供曲は特に冴えてます。
玲子さん入れてニューアルバム出してくれないかなぁ?
2ndアルバムはさらに良い作品に仕上がってます。
美女いくさ (中公文庫)
お市の方の娘、茶々、初、小督3姉妹の3女である小督(おごう)を通して描かれる戦国時代の物語。叔父は織田信長、父は織田信長に討たれた浅井長政、母は豊臣秀吉に討たれるも、秀吉の養女となり、最初に嫁いだ佐田一成とは仲むつまじくも無理やり秀吉に離縁させられ、秀吉の甥の秀勝に嫁がされるも夫は戦死、その後、徳川家嫡男秀忠(2代将軍)に嫁ぎ、2男5女を設け、徳川将軍家反映の礎を築く小督の波乱盤上の人生がテンポよく書かれています。過酷な運命に泣き、慄き、恨みながらも、世の中を冷静な目で見つめ、時に振り回されながらも自分の人生を切り開き、毅然と生きる姿に感銘しました。戦国時代から徳川幕府初期までの歴史をよく知らなくても、この時代の動きが分かりやすく書かれているので楽しめます。歴史的事実だけ抽出しても壮大な物語ゆえか、最後はまとまりがつかなくなった感じで終わってしまったのが少し残念で星マイナス1にしました。
DENEB
もうCD化は無いものと半ば諦めていましたが、
紙ジャケで復刻してくれてホントによかったです。
とくに「42キロの青春」は名曲中の名曲で、
いつ聴いてもめぐみさんの透明感ある声に癒されますね。
シングルス全集(8)
さだまさしが1993年から95年中盤までの3年弱の間にリリースしたシングル6枚のAB面12曲を収録したシングルス全集第8巻です。本作の最大の話題は往年の大ヒット曲「関白宣言」の続編「関白失脚」がライヴ録音で発表された事ですが、さだがヒット騒ぎはもういいと遠慮したのか当時TV主題歌「ヴァージン・ロード」のB面にしたのは残念だったと思います。でも偉大な曲の第2弾として売れるという期待が外れてもし駄目だった時の事を考えれば、これで良かったのかも知れないとも思います。段々アルバムに収録される曲は増えて来ましたが、それでもソロコンサート2001回記念曲「二千一夜」や妹佐田玲子とのデュエット曲「愛をみつけた」等5曲の貴重な作品を聴く事が出来ます。デュエット曲については、さだは結局シャイだから思い切って違うジャンルのアーティストと歌う事は出来ないのだろうなと少しがっかりしたのを憶えています。『二千一夜』「二千一夜過ごす間に 二千一度君に恋する」と歌うロマンチックなラヴ・ソングです。『幸福になる100通りの方法』ポール・サイモンの「恋人と別れる50の方法」をもじったさだ流の深い恋愛歌です。『ヴァージン・ロード』TV公開お見合い番組の主題歌で優しいウェディング・ソングです。『関白失脚』名作トーク「父さんとポチ」を発展させ笑いと悲哀がやがて元気に変わる感動の名曲です。『となりの芝生』クイズ番組「庭つき一戸建て」主題歌で庶民の悩みを歌うユーモア・ソングです。『愛をみつけた』「迷い乍ら 生きていても そうさ 人は誰も 独りきりではない」と歌う妹佐田玲子との春めいた明るいデュエット曲の第2弾です。『烈』宮尾登美子さん原作の映画「蔵」の主題歌で、「私がこわれても あなただけ守りたい それは正しいことじゃ ないのですか」と歌う鬼気迫る情念の歌です。さだまさしのユーモア溢れる希望に満ちた楽曲の数々をお楽しみ下さい。
美女いくさ
読売新聞の夕刊に連載されていたものを単行本化したもの。戦国時代で最も有名な三姉妹の三女"小督"の波乱の生涯を時代の変遷と共に綴ったもの。
小督は姉のお茶々(=淀の君)と比べると地味な印象があるが、考えて見れば信長の姪として生まれ、二度の結婚の後、秀吉の庇護の下に置かれ(作中では愛妾の位置付け)、最後は徳川二代将軍秀忠の正妻となり、お福との角逐はあるが大奥でも権勢を振るう。これ程劇的な生涯を送った女性も珍しい。物語は男達の戦いと共に進行するが、作者の狙いは当然ながら女性から見た時の"いくさ"である。これは武将である夫への励ましであり、祈りであり、変らぬ忠誠心である。他の女性との競争もあるし、我が子の将来を案じる親心もある。また、落城、別離、気の進まぬ輿入れに耐えるのも"いくさ"である。小督はイメージとは異なり、お茶々に負けない程の活発で芯の強い女性として描かれる。嵐の伊勢湾脱出劇がその象徴。優しさと強さを兼ね備えた理想的な女性である。夫との絆の象徴として、夜の生活も濃密に描かれる。そして最大の"いくさ"は"いくさ"を無くす事である。題名に合わせ、ガラシャ夫人も彩りを添える。
そしてハイライトは、大坂の陣。淀の君の説得に行くのは三姉妹の次女"お初"(常高院)。方や豊臣の代表、方や徳川の代表。そして小督はひたすら祈る。三姉妹の立場を極限にまで分けた運命の皮肉を、作者は意外な程冷徹に描く。ここでは家康に対して負けを覚悟で闘った淀の君の悲壮感と覚悟が印象的。これを家康に対する淀の君の愛憎と捉えるのは、流石に無理だろう。"いくさ"の終焉を願った小督が、我が子に"尽きぬ争いの種"を見るラストも効いている。戦国の女性に対する新たな光を当てた意欲作。