花と夢
のっけから辻睦詞氏の甘く透きとおるヴォーカルから始まる「Thinking of Love」もうこれでノックアウトである。
以降も、前作のどちらかと言うと無機的なサウンドから一枚脱皮し、ポップで華やかで、まるで何色もの美しい糸で織り上げた織物のようなカラフルで上質なサウンドを聞かせる。
シングルにもなりFM802のへヴィローテーションにも選ばれた「春のまま」や、「緑のマーメイド」「ひらひら」などは可愛すぎて戸惑うくらい。
個人的には素朴ながら大きく広がっていく美しいメロディーが印象的な「夢の約束」がベストトラック。
詩人の血最高の名曲?「オリオン」も収録。
秋風に吹かれながら、紅茶を飲みながら聴いてみてください。
i love`LOVE GENERATION'
ニューウエーブを基盤としたポップグループの詩人の血の活動の、
事実上最期の作品となった本作では、ソウル・ソフトロック・ボサノバ
なども盛り込まれた、非常に優秀ポップソング揃いです!
紹介ページのCDジャーナルの偏ったレビューは参考にしないで下さい。。。
解散後に辻・渡辺が結成したOH!PENEROPEとともに、
いつの日か絶対再評価される事間違いなしです。
辻睦詩・渡辺善太郎どちらも偉大なソングライターである事に間違いは無く、
善太郎氏は後にチャラ、HITOMI等のプロデュースで名を挙げています、
辻氏はシンガーソングライターとしての活動を続けています
(辻氏の2002年発売のMY LIFEも名盤です!)。
とうめい
詩人の血、1990年のセカンドアルバム。
ここでの詩人の血は、セカンドということもあって、さまざまなことにチャレンジしている感じです。そういうわけで、かなりの試行錯誤が感じられるアルバムとも言え、幅広いタイプの曲があり、歌詞も英詞あり、方言ありとバラエティ豊かです。音的には、ネオアコっぽいギターが印象的なM2、80年代クリエイションみたいなギターのM7など、後の彼らに比べるとまだまだラフな感触があります。とはいえ辻さんの歌声は、やはり素晴らしく、その辺がポスト・フリッパーズみたいなバンドとは大きく違うし、歌詞がまたユニークです。方言丸出しの「ドイツク」にはびっくりだし、「きれいだね」の"でも馬鹿"というオチも挑戦的であると思います。その後、Oh! Penelopeに至るまで、どんどん洗練さを増していきますが、この初期の個性もなかなか捨てがたいなと思いました。