花より男子2(リターンズ)番外編 牧野家はじめての家族旅行 珍道中 in N.Y. [DVD]
TVで放送された番組の編集版で、特典映像もないです。特に教会でゴスペルを歌ったところはカットされています。少し残念です。
家族ゲーム 2 (電撃コミックス EX 4コマコレクション)
主題はゲームでありながら、ゲームをプレイするのはあくまで人間でそれも必ずしも1人でプレイするとは限らない訳で、そこにもし男と女がいれば友情以外のナニかが芽生えるのはある意味必定。いやあ、青春ですなあ。
父と娘とか兄と妹とか、割とヤバめのネタが多かったのは個人的には好印象。世間的には即劇中の如く、「オイオイ」とツッコミが入るところなんでしょうけど。中学生の隣家のお兄ちゃんと小学生の女の子というカップルが、見ていて一番ほのぼのしますねー。これですら、世間的にはNGなんでしょうが。
お小遣いを減らされまくるお父さんにただただ涙、倹約を旨とするお母さんにも少しはデレが見えたので笑って読んではいられましたが。やたら下着をみられまくる長女が不憫ながら可愛いと思えた2巻、3巻も早く読みたいです。
毎度!浦安鉄筋家族 2 (少年チャンピオン・コミックス)
今回は表紙を飾っているドナ○ドのパロディの話が面白かったです。
あと大鉄の話とかも面白かったし毎度!になってからちょっとずつノブの出番が多くなっているのがうれしいです。
国家の命運 (新潮新書)
薮中さんは外務省で北米局課長、アジア太洋州局長、そして外務事務次官を歴任され、数々の重要な外交交渉に携わってこられた。この本では、その交渉のかなり生々しいやりとりも紹介されていて非常に興味深かった。とくに、1990年の日米構造協議におけるアメリカ当局とのやりとりのくだりは、日本の対米外交の在り方をある意味で象徴しており、非常に示唆的だと思った。
薮中さん自身指摘しておられるが、当時、日本はアメリカを最大の輸出相手国とし、膨大な貿易黒字を計上していた。これを見てアメリカは苛立ちを募らせ、対抗措置をちらつかせながら日本に内需拡大要求を突き付けてきた。対米貿易に多くの国益がかかっていた当時の状況からすれば、このアメリカの要求を飲んだことはやむを得なかったともいえる。
だが、この交渉の結果として日本政府がなした「向こう10年で430兆円の財政出動をする」という約束は、今日に至る我が国の財政危機の大きな原因ともなった。この結果から言うと、やはり上の約束は国益を害するものであった、と言わなければならないだろう。
個人的に何か別の本で読んだのだが、構造協議の折、アメリカの国防総省筋は「日本はアジアにおける貴重な同盟国である。その日本をたかが貿易のことでそこまで追い詰めるのはいかがなものか。」と反対したそうだ。だが、それを聞いて構造協議の担当者はこううそぶいたという。「あまり大きな声でそういうことを言わないでくれ。日本を動かす最大の梃子(注:日本が国家の安全保障をアメリカに依存することで、アメリカに負い目を感じているといった事情)の効き目が薄れるから・・・。」と。
ただの昔話ならいいのだが、あいにくそうではない。今、これと似たような話が再び繰り返されようとしている。
TPPの話である。薮中さんは構造協議でアメリカに煮え湯を飲まされた経験をお持ちであるのに、なぜかこの本ではさしたる論拠もあげることなくTPPに賛成しておられる(外務省出身は一般にTPP賛成派が多い)。だが、アメリカが日本にTPPを持ちかけてきたこのタイミングは気にかかるところだ。尖閣での一件以降、日本が中国、及びロシアとの国境紛争を先鋭化させ、安保条約の重要性が高まっている最中である。この、日本としては断りにくいタイミングで持ちかけてきていること自体、TPPが日本にとって不利なものであることを暗示している。実際、TPPでアメリカが自国の関税を引き下げたとしても、日本のアメリカへの輸出は殆んど伸びない。歴史的水準で進んでいる円高によって、関税引き下げの効果が大幅に減殺されるからである。他方、日本へのアメリカの輸出は極めて容易になる。
であるのに、日本は守ってもらっている弱みから、この、日本にとって不利益であることが明白な協定を飲まねばならないのか?そうではないだろう。現在のような円高の水準でTPPを締結することは日本経済にとり自殺行為である、だから安保条約の恩恵を受けていても日本としてはTPPを飲めないのだ、と日本の政治家(とりわけ次期総理)はオバマ大統領に言わねばならない。
「そんなことを言って大丈夫か?アメリカが日本に愛想を尽かして守ってくれなくなったらどうするのか?」と考える人もいるだろう。しかしそれは杞憂というものだ。構造協議の折、国防総省が日本に内需拡大を押し付けることに反対だったように、貿易と国防・軍事とはアメリカの支配層(ホワイトハウスや官僚機構)の中で一応分けて考えられている。中国が海洋権益への野心を隠さなくなっている今、アメリカにとって日本は冷戦時以上にその東アジアにおける軍事戦略に不可欠な同盟国となっている。またアメリカのステルス戦闘機や最新型のボーイング787型機には日本の技術が使われている。つまり、アメリカは日本抜きでは軍事も産業も成り立たないのだ。そういった客観的事情を踏まえて考えれば、TPPを断ってもアメリカが安保廃棄を言いだすようなことは99%ありえない。
以上を踏まえ、日本の政治家(そして官僚)はきっぱりTPPを拒絶すべきである。