レンパーはよくデカダンスと云われますが、私にはむしろその繊細でいて骨太な歌声にヨーロピアンクラシックのパッションを感じました。 鈍色の冬空が似合う1曲目Little Water Song、6曲目Street of Berlin、12曲目Scope J。恋の非日常性を感じさせる2曲目The Case Continues、3曲目Passionate Fight、11曲目You Were Meant for Me。 いづれも提供曲なのですが、しっかりとウテ・レンパーの歌になっているところがさすが! ヘッドフォンで聞きながら寒空の下を歩きたくなります。
オリジナルブロードウェイ版、リバイバルブロードウェイ版、リバイバルロンドン版、そして映画版と4種類もある"CHICAGO"サントラですが、ロンドン版が一番好みです。決めてはなんと言ってもVelma役のUte Lemperの存在感! 一曲目の"All That Jazz"でいきなりやられました。退廃的な雰囲気がたまりません。 ブロードウェイ版もそうですが、"Me & My Baby"などの名曲も収録されています。その点も映画版よりお得、と言えるかも。