圧巻のフレーニの舞台です。
最後まで見て思わず感動しました。
これだけの声を持つソプラノは数ええるくらい、美声の持ち主です。
演技力も抜群で一つ一つの
アリアに大満足でした。
美声、美貌、或いは、歌唱力、演技力。そのいずれかに秀でた歌手は幾人も居よう。しかし、その全てを備え、さらに、香しいまでの気品、実在したルクヴルールは、まさにこの人、と想わされる程のはまり役。それほど、ここでのダニエラ・デッシーは素晴らしい。ミショネ役のカルロ・グェルフィもしかり。
かの大女優、サラ・ベルナールは、ひょいと電話帳だか住所録だかを取り上げて朗読、忽ちに同席者を泣かせたり笑わせたりしたと言われるが、
フランスの演技史の伝統は見事にデッシーにも受け継がれている。
私はTVで放送されたものを観て愕然。勿論、録画もしたが、一層綺麗な映像で観たい、クリアな音声で聴きたいと、これを買った。惜しくはありません。
勿論、このDVDを観て聴いて、何度も愕然とする程の感激と哀しみを味わう。そうした繰り返しての鑑賞に耐え得る1枚。オペラの楽しみがここに有る。
未だ観ていない聴いていないなら、是非にとお薦めします。きっと後悔はしないでしょう。
イタリアの作曲家、フ
ランチェスコ・チレアの歌劇「アドリアーナ・ルクヴルール」(全曲)。18世紀
フランスのコメディ・フランセーズの女優、アドリエンヌ・ルクヴルールの生涯を描いた抒情的で甘美なメロドラマ。ヴェリスモ(リ
アリズム)・オペラ/新
イタリア楽派の佳品。「私は創造の神の卑しい僕」と「あなたの中に母の優しさと微笑みを」は名
アリアとして名高い。レナータ・テバルディ(ソプラノ)、マリオ・デル・
モナコ(テノール)、ジュリエッタ・シミオナート(メッゾ・ソプラノ)他、フランコ・カプアーナ指揮、サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団・合唱団による演奏