農業・スポーツ・戦闘と様々な分野で活躍する乗り物
多目的汎用重機「タンデマイン」
舞台は戦闘用タンデマイン・パイロット養成学校の女子校。
タンデマインは名前のとおり「二人乗り」が基本。
密閉されたタンデマインのコックピットの中で育まれる絆の数々。
1話 コダ × シマ
校内一番とろいと言われる「コダ」と校内一番せっかちと言われる「シマ」
赤点ギリギリの二人
二人は教官からタンデマイン演習にチームを組んで参加するよう言い渡される。
性格が正反対の二人だったが、実はお互いばかり見ていたことで・・・
2話 クガワ × サナ
育成学校屈指の秀才「クガワ」と「サナ」
勉強好きの二人はいつも図書館で勉強をしていた。
ところが3日ほど「クガワ」は図書館に現れなくなったことで「サナ」は・・・
3話 カト × アイラ
今日はタンデマインによる水泳教習。
水が苦手な「カト」は、パートナーの「アイラ」と共に参加していた。
ところがタンデマインの動力系トラブルでスピードがでず、次第に遅れ始めた。
やむを得ず、その場でメンタナンスしようと・・・
4話 メル × シマ
故郷に帰省した「シマ」は、中学時代のタンデムクロス部のパートナー「メル」と再会する。
「シマ」が実習で赤点ギリギリと聞いた「メル」は、今のパートナーが悪いと自分の学校への転校を勧める。
中学のタンクロ部に顔を出した二人は、伝説の神コンビとして後輩達に模範操演を披露することになる。
「メル」はこれを機会に、また「シマ」とパートナーに戻れるかも、と思ったが・・・
5話 ムラ × タリン
クラス対抗タンデマイン実弾演習。
学校きっての秀才「クガワ」と「サナ」は、それぞれ自らカスタマイズしたタンデマインで参加していた。
それぞれのパートナーと共に。
そのパートナーは「タリン」と「ムラ」
校内1位2位を争う秀才がパートナーである二人は・・・
番外編 サベラ × ルミ
「サベラ」は養成学校の教師。
王立軍司令部からの特別召集で学校を辞めて戦場に赴くことになった。
それを聞いた「ルミ」は、「サベラ」にタンデマインに同乗して欲しいと申し出る。
二人が出かけた先は、初めて校外実習で訪れた平原。
思い出の場所に立つタンデマインの中で、それぞれの気持ちを吐露する二人・・・
さて、
ゴツいロボと百合。
こんなコラボがあるでしょうか。
あたしは好きです、大好物です。(ぇ
タンデマインは二人乗り。
必然的にパートナーとの相性が良くないと運用にも支障が出ます。
当然コックピットの中では、お互いを理解していないといけない訳で。
そんな感じで百合な話が幾つか紡がれていきます。
最初は「あざといな」と思っていましたが、読み進んでいくと気にならなくなってしまったことがあります。
「パンツ」
表紙絵のとおり、タンデマインは前席が低く後席は高くなっています。
搭乗の際は専用の
スーツなどはなく、制服(ミニスカ)やスク水で乗り込むため、アングルによっては「パンツ丸見え」な訳で。
でもそれは全然Hっく見えなくなりました。
読み終わる頃にはこの世界観に入り込んでしまったので気にならなくなったんだと納得しました。
なお、タンデマイン内でパイロットが使用しているヘッドフォン。
ヘッドバンド部分が意匠化してあるのか正面から見ると、ヘアバントやヘッドセットというより、メイドのカチューシャのように見えるのが可愛いですね。
さりげないところに女の子を主張しているのが、また良かったりします。
あと、5話で登場するムラとタリン。
最初は気がつかなかったのですが、カサハラ氏の別作品「R
IDEBACK」の「しょう子」と「琳」にそっくり。
気がついたことで、二人が交わした会話に改めて苦笑してしまいました。
ファンにはおいしいエピソードですね。
ちなみに表紙の二人は1話の「コダ&シマ」コンビです。
「シマ」は4話でも登場していますので、そのあたりを含めて読むと深みが増すのではないかと。
他の人も触れていますが、番外編が最も百合らしいエピソードになっていますね。
でも、この学校が戦闘用タンデマイン・パイロット養成学校だということを認識させられます。
彼女らが当校を卒業したら、王立軍に士官として入隊することになるのでしょうか。
最後の最後でシビアな現実に引き戻されてしまったのが少し残念。
多少マイナス要素もありましたが、個人的に大好物なお話でしたので大奮発して☆5つ。
第9話「陽だまりの庭で」
前回の騒動から一拍置いた展開のため、見映えは薄め。
何だかんだいって仲間想いの部員達の姿や
無茶をする生徒、無理をいう子を支える大人の度量の
温かさが染みるものの、嵐の前の静けさのようで逆に怖くもあります。
なんだかライドバック部が空気と化していますが・・・噛ませ
犬?
第10話「Master of the war」
浅はかな自己主張と、事態を把握できていない未熟さが陥る
結末の怖さに驚かされました。舞台劇のように狙い済ました偶然と
何もできない現実の壁を否応無しに刻み付ける演出も相乗効果になっています。
ただ、後の祭りのような後悔の念は説得力に欠けていたように感じます。
GGPの実情を体感しながら、防止策を講じなかったのはいかがなものかと。
一般的に、全何話っていう続き物の場合、全巻買わないと半端な形で残ってしまうことになりますが、このライドバックは1巻のみ所有しても問題ないので、そういう意味でこの巻はお勧めです。
一家に1本あってもよいと思えるほど映像、音楽、キャラの声がよくできてます。また難しい例えですが、秒速5センチメートルの特典の山崎まさよしさんのPVを見るようなつもりで楽しむにはぴったりの作品です。
その上で話などもとても気に入ったなら続巻を買ったらよいと思います。
私は原作も知りませんので、どうこう言えるわけではないですが、話の筋が雑で中盤から後半にかけては義務感で見終わった印象でとても疲れました。
なんていうか、作り手の都合で話ができている感じで、キャラに共感や感情移入しにくい印象です。
おそらく惜しい作品なんだと思います。
リ
アリティの無い設定、シナリオに無理やりリアルさを醸すために鬱な展開にしてしまった感じです。
暗かったり、鬱だったりする展開のアニメってのも、それはそれで有りなんだと思いますが、シナリオに説得力があることが必須で、最後に溜飲を下げるカタルシスが待ってないと報われないと思います。
私の主観ですが、ライドバックと主人公の関係が結局わからないってのもなんだかなあ、って思ってしまう原因かも。
あ、でも1巻はお勧めですよ。