公共の場、たとえば電車なんかで大人が漫画を読んでいるのはどうかなーと、考える。
昔かたぎですが、やはり恥ずかしいと思ってしまいます。
しかし、『じゃりん子チエ』は堂々と往復の通勤電車内で読んでました。
何故なら、これは漫画の枠も文学をも超えた超文学作品だから!
何度、読み返しても新たな魅力を発見すると思います。
追記:
猫に至るまで、すべての登場人物たちが活き活きと描かれていますが、
私のいちおしは ひらめちゃん。あの、愛すべきドンくささ・・・。
ブルーレイで出してほしい所ですが、どうせDVD再販ならチエちゃん奮戦記
じゃりン子チエを含めたコンプリートDVD-BOXにしてほしかったですね。 作品自体は文句なしの最高傑作です。テツの現実ではあり得ない生き方、小学五年生で大人と真っ向に向き合えるチエちゃんの姿をとくとご覧頂きたいですね。またテツがオバァに対する態度はいつも大好きです。
漫才ブーム真っ盛りの、1981年4月、本作品が公開されました。
主要登場人物の、声の出演者の大半が、当時、隆盛を極めていた、
大阪弁の堪能な、落語家と漫才師と芸人で固められ、
例外は、主人公の竹本チエ(中山千夏)と、チエの母親のヨシ江(三林京子)くらい。本職の声優が皆無という、超異例のキャスティング。
当時、分刻みどころか、秒刻みのスケジュールで、眠れるのは移動中の車の中くらい、という超多忙な面々を、よくぞ一堂に集めたと、感心することしきりです。
映画としての構成は、起承転結型ではなく、時系列に沿いながら、小さな挿話を積み重ねて、主要登場人物の「ひととなり」を紹介してゆく構成となっています。
本作品を見る前は、「
じゃりン子チエ」の知識がゼロでも、本作品を見終わった後は、納得も得心もゆくという、いわば「
じゃりン子チエ」紹介編ですね。
「初心者」の方にオススメしたいのですが、DVDは廃盤、BDはサイフに全然優しくないので、実にオススメし難くなっています。
私の場合、スカパーの、「BS日本映画専門ch」で、視聴しました。
私は、スカパーの手先ではありませんが、BS放送を受信できる環境があるなら、BDを購入するよりも、スカパーで視聴することをオススメします。
スカパーには、無料お試し期間が2週間ありますので、タダで視聴できます。
主人公のチエは、愉快な場面で、「ガハハ」と笑うところは、父親のテツ(西川のりお)似、物思いにふける横顔は、母親のヨシ江似です。
チエの横顔は、「美少女」というよりも、「別嬪さん」なんですな。
本作品公開の半年後、1981年10月、テレビアニメ版「
じゃりン子チエ」が放映開始されました。
声の出演は大幅に変更されましたが、当時の漫才ブームの過熱状況を考慮すると、これは止むを得ないでしょう。
本作品の最後の挿話は、小鉄(西川きよし)を、父親アントニオ(横山やすし)の仇として、決闘を挑むアントニオJr(横山やすし(2役))の物語です。
ちなみに、小鉄、アントニオ、アントニオJr、全てが「
猫」です。
絶頂時の「やすきよ」コンビを、
猫役にキャスティングして、なおかつ決闘させる、この1点だけとっても、本作品の「破格」ぶりが、よく現れていると思います。