一枚イラストであってもキャラクター設定をしっかりとした上で描くべきと思っていたので、この本のコンセプトには非常に共感を覚えた。
第一章ではそのあたりのことが詳しく解説されている。
キャラクター設定に必要な特徴付け・・・たとえば「
身長」や「
血液型」のほか、「家族構成」や「過去背景」など、どういった点を抑えておけばよいのかが提示されており、また、いくつか具体的なキャラクターグループを作って例を示してくれているので「自分だったらこうしたいな」という、自分で新たに作り上げる際のイメージを膨らませることができた。
「実践編」とでも言うべき第三章ではグループ例を挙げて(アイドルグループやビーチアイドル等)、配置やキャラクター設定のほか、それぞれの場合での具体的な注意点が挙げられていた。
中でも驚いたのは「バンドグループの描き方」。
単にかわいいコを描けば良いというのではなく、リアルに具体的に配置が解説されていた。
確かに、楽器やアンプの配置が分かっていないと意味不明なところからコードが出ていたりして嘘を描いてしまうことになる。
スピーカーと楽器・マイクを繋いでいるコード配線の解説までなされていたのには本当に驚いた。
また、楽器演奏時の指の位置や弦を押さえる角度にも言及していて、なるほどプロの絵師さんはこういった視点からも配置や構図を考えてイラストを作り上げているのだなと考えさせられ、とても参考になった。
その他、女の子をかわいく魅せる小物の紹介やイラストソフトの使い方も手順を追って解説してあるので、とてもありがたい。
じっくり読み込んでスキルアップを目指したいと思わせてくれる一冊だった。