火の鳥のシリーズの中でも、屈指の作品。
ギャグもキャラもストーリーも手塚治虫らしさ満載。
そして、何よりも、マンガを大人でも楽しめるエンターティメントにした作品でもあり、マンガが芸術として、映画や小説に劣らない表現力を持っていることを教えてくれる作品でもあります。
泣けます。マジ、泣けます。
マンガなんか読まないと言う人は、ぜひ、この作品から読んでほしい。
マンガが大好きという方は、この作品を読まずに死ねるか!!っす。
何年かぶりに
奈良、東大寺に旅行するに当たり、旅行ガイドを探している際に、この本を見つけて購入しました。学生の頃に読んだはずなのですが、今改めて読むと、茜丸の心の移り変わりや、我王に降りかかる様々な出来事に対して、共感したり考えさせられることが多かったことに驚きました。これをきっかけに、
火の鳥の他の話も読んでみたくなりました。
オープニングのどきどきするような曲、美しいエンディングなど、観劇した人なら「これが欲しい!」と思うような曲が選ばれています。プレビュー、
新宿公演、秋田公演、西宮公演に我王役で客演したパク・トンハの声は特に素晴らしい!ブチ役は客演の今泉由香、わらび座の田郷真友が分担。
観劇時の興奮を呼び起こされるレベルの高いCDになっているが、スタジオ収録のため、舞台よりも若干大人しい感があるので、☆4つ。
火の鳥鳳凰編の映画自体は
長編の原作に対して1時間という短時間の作品のため
ダイジェスト版のような内容でいまいちだったのですが
故・宮下富実夫さんの手がけた音楽は
非常に独特でいながら聴き心地がよく、さすがヒーリングミュージックの
第一人者と言われるだけあって大変すばらしいものでした。
渡辺典子さんの歌った主題歌の作曲もされているのですが
こちらも「愛したが
火の鳥」というサビの部分が
一度聴いたら忘れられないほどインパクトがあって非常に印象深い名曲です。
ところでこのCDは1999年の発売なのですが
劇場公開時の1986年に主題歌を含めて収録内容が全く同じCDが
出ているのですが、なぜか帯に「初CD化」と書かれています。
「火の鳥」オリジナル・サウンド・トラック
聴き比べても音量が少し上がっているかな?という程度で
特別リマスタリングや高音質化しているような感じもせず
なぜこういういい加減な宣伝文句を書いたのか不思議でしょうがないです。
旧盤の方は数が出ているようで中古でも結構入手しやすい方です。
ジャケットは全然別のデザインですが収録内容は一緒ですので
これから聴きたいという方は旧盤を探したほうが良いと思います。
作曲者の和田薫氏は純音楽の作曲家であり、映画・アニメ・舞台の劇伴音楽でも知られる人物です。中でも『
犬夜叉』『SAMURAI-7』など和風物・伝奇物の音楽は特筆すべきものがあります。ヴォイスドラマは見たことがありませんがサントラだけでも良い作品だったことが伺えます。手塚治虫氏の『
火の鳥-鳳凰編』の原作を知って入れば大体の情景は浮かびます。挿入歌も見事な出来で、人物・作風を良く表しています。圀布田マリ子さん演じるブチの「旅は続く」は単曲でも聴きごたえがあります。感想としては、おそらく声優の演技で情感の動きを見せるためでしょうが、他の和田氏のサントラと比べると抒情性・躍動性は控えめで、大人な曲作りに感じます。注目したいのが「苦しみの茜丸」です。茜丸は某アニメ版では「善人だったのに権力に溺れて堕落した愚かな人物」という短絡的な解釈で描かれおり、その認識が『
火の鳥 鳳凰編』全般のレビューなどでも浸透しているようで、残念に思っていました。その点「苦しみの茜丸」は本意ではない権力のしがらみにもがき苦悩している悲哀が伝わる良曲です。『
火の鳥-鳳凰編』の空気が好きな方、和田薫氏の作風が好きな方は聴いて損はない曲目だと思います。